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『Deeeeep!New York! 〜林檎の芯〜』
菊楽 恵著
1050円(税込み)
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今日、熱男から「つづきを何で書かねぇ〜んだよ」とお叱りの連絡を受けた。
何気に楽しみにしていてくれたのね!と嬉しくなった。
言い訳がある。
インターネットがダウンして書きたくとも書けなかったのであ〜る。
それに時々、お邪魔して使わせていただいている会社のインターネットもダウンしてしまって、
にっちもさっちもいかなかったのだ。
悪いことは重なるものであ〜る。
ということで、先日のつづき。
『パレードは、5番街をダウンタウンに下り、8丁目のストリートで西に曲がる。
アベニューと違ってストリートは道路の幅も狭くなる。
曲がった時に、遠目にある姿が見えて、心臓が高鳴った。
ひと際高い所に立っている、あの人はもしかして……!?』
炎天下に断然高い所に立ってレインボー・フラッグをくるくる回しながらパンツ一丁で踊る若者に
パレードは段々近づいていった。
やっぱり彼だ。
どう見ても彼だ。
どこから見ても彼だ。
私はバッグから取り出してリップグロスをクチビルに塗った。
少しでも綺麗に見せたかったのだ。くねくね〜踊る彼が目の前に来た。
「きゃぁ〜〜!ブランドンくぅ〜ん」
と私は、パレードの列から外れて彼の元に走る。
リップグロスははみ出ていないかしら? ちゃんと塗れているかしら?
例え相手が私に興味すら持たないと分っているゲイメンでも。
大好きなGO-GOボーイ、ブランドンくんがが沿道で応援してくれているのだ!
すると彼も「キャァ〜〜〜!何しているの? 行進しているなんてCool」
と言って、おもいっきり手を振ってくれた。
ミラーボールの下じゃなく太陽の元で見るブランドンくんも素敵!
パンツの1ドル札はGO-GOボーイの必殺アイテム。沿道でひと際目立って踊っていたブランドンくん。
後ろにひっついて踊っているGO-GOボーイが
「彼女、だぁ〜れ?」と英語のオネエ喋りで聞いていた。ブランドンくんのダ〜リンと思われる
「お店のお客さんよ」と一言。
ブランドンくんに会えて嬉しかったけど、所詮、私はお店のお客さんか。
ペプシ、スタバなどの企業も山車(だし)を出して(だじゃれ〜か?)いる。ウォッカの会社の山車に乗るGO-GOボーイ!
悲しんでいる場合ではない。
私はゲイの皆様をサポートすべく、行進しているのだ!!
と気を取り直して行進を続けていると、私の名前を呼ぶ声がする。
「メグミ〜、メグミ〜、メグミ〜」
約半年ぶりで会う男友達だった。趣味ではあるが、かなりカメラに投資をして写真を撮っている。
最後に会った時、「男にモテないし、セックスはしていないし〜」と自分のフラストレーションを愚痴ったのだった。
彼はオープン・マインドでセックスのことなら何でも話せた。
パレードの夜、彼からメールと私の写真が送られて来た。
「行進しているアナタは晴れ晴れしくて、輝いていました。本当の自分を見つけたようですね」
と書かれていた。それに、私の顔は本当に嬉しそうで、自分で言うのもなんだが、幸せそうだった。
私がレズビアンになったと思われている文面だが、誤解されたままでいいと思った。
ゲイ・ウーマン・バイカーのバイクにつけられたレインボー・フラッグ!
***
問題提起をする場でもあるパレード。
ゲイ先進国といったら、アメリカのような気がするであろうが、法律的にはそうではない。
同性間の結婚(Same-sex marriage)はマサチューセッツ、コネチカットなど州では認められているが、
アメリカの連邦政府では合法化されていない。
ニューヨーク州もまだで、合法化に向けての話し合いが始まっているという。
オランダ、スペイン、ベルギー、カナダ、南アフリカが政府が同性間結婚を認めている国だ。
ブルームバーグ市長も行進した、ゲイパレード。
隣にいるのは(下記写真参照)City Council speaker (ニューヨーク市議会の議長)で、レズビアンであることを
公表したクリスティン・クイン。
TINA FINEBERG, Associated Press