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JR成田線は東京駅の地下深いホーム(地下3階)に停車する。
エスカーレーターは地下2階まで止まっていた。
節電のためだ。
東京駅の地下エスカレーターは節電のため止められていた。スーツケースがある旅行者はエレベーターを使用すれば大丈夫!
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全部のエレーベーターが止まっているわけではなくなぜか地下1階のエレベーターは運転されていた。
東京駅も暗い。
しかし、成田空港と違って大勢の人達が行き交っていった。
清潔できちんとしているスーツを着ているサラリーマンにファッショナブルな美しい日本人女性!
いつもの日本人スタイルだ!
安心した。
ダメになっていない!
日本は大丈夫だ!!
ニューヨークと比べると日本人は本当に品質が良くてファッショナブルな格好をしていて日本に帰る度に感嘆する。
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山手線に乗り、大学時代からの朋友Aさんに会いに行く。
彼女から「東京はいつもと変わらないよ」と聞いていたが、本当に何も変わっていなかった。
「がんばろう!日本!」という横断幕や看板がたくさんあるのだろうと思っていたが何もなくいつもの東京だった。
東京は東北のことなんて何も気にしていないのね〜と悲しくなってしまった。
またAさんから「地震予報で一斉にケータイが鳴る時があってその時は怖いよ〜」とも聞いていたので、
地震が来たらどうしよう〜とドキドキしながら山手線に乗ったが、ケータイは一斉に鳴ることもなく、
いつものサラリーマンがいっぱい昼間の山手線の平和的な光景だった。
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Aさんが山手線の某駅改札で待っていてくれた。
スカイプでよく話をしているが顔を見ると涙が出そうになり堪えるのが大変だった。
ランチをしながら311の話を聞く。
私が想像した以上に激しく長時間の地震だった。
彼女はドトール・コーヒーにいたという。
パニックになる女性客がいたが、Aさんはコーヒーを飲みながら揺れが収まるのを待っていたという。
さすがだ。
話題はやはり原発や風評被害ことになりお互い涙ぐむ。
福島の桃や梨はもう食べられるのだろうか(涙)??
いつも揺れているような感じがするとAさんは地震酔いに悩まされているとのことだった。
それくらい余震が多いのだという。
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Aさんから「実家の方は大変だろうけどがんばって」と励まされ、再び東京駅に。
どうやって実家のある福島に帰ろうと思っていたが、さすがJR!さすが新幹線!
その時は福島まで開通していた!!
発車時刻を知らせる電光掲示板。今回程、貴重でありがたいと思ったことはない。
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東北新幹線を見て感情的になりまた涙がつつーーーと。
東北復興の光、東北新幹線!
光より早く、そして人々の希望の光の新幹線!!!
乗客の大半はサラリーマンだった。
東北新幹線は震災に負けない!すごいぞ!JR!! 脱線もしなかった!!
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新白河の駅に到着する。
「がんばろう 東北」の横断幕が!!!
大震災は悪夢ではなく実際にあったんだと実感した。
涙が出る。
がんばろう 東北!
感傷的になってはいけない!
泣いている場合ではない。
放射能は怖い!とても怖い!でも、「がんばっぺ!東北!負けない!福島!」
しかし、白河は雨が降っていた。
雨は空気中の放射線物質を取り込んでしまうらしい。
故郷には帰ってきたが、目に見えないエナミーに震える菊楽恵だった。