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日本に里帰り・東京駅でゲイダーが作動。

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現在、日本に帰っている。

麻生首相が漢字が読めない話題が持ち切りで、英語が読めなかったブッシュに似ているなぁと思った。
ところで、知人と東京駅の丸の内中央口で待ち合わせをすることがあり、私は1時間早く到着。
その間、人間観察・・・というかゲイダーが勝手に作動し、このたくさんの人の流れの中に
ゲイガイズはいるだろうか?とニューヨークで培った(?)愛するゲイマンを察知するレーダーを作動。

1人のサラリーマン男性がもしかしてと思ったが、ストレート日本男児はとってもおっしゃれで髪型にも
気を使い、ある意味、女性化しているので、察知は難しい。
それにしてもこの人間観察1時間の中で思ったのは、日本の女性はきれいだなぁということ。
髪型もお化粧も芸が細かい!!!

ところで、今回の帰国は「二丁目」にも行かず、フミオとも会わず、ゲイ関連は全く皆無。
それに円高で、ドルが弱く・・・買い物も断念。
両親と静かに過ごす里帰りであ〜る。

ブログの続き、『だめんずを選ぶルームメイト氏について』は来週、ニューヨークに戻ってから書く。
すみませ〜ん。
お返事も少々お待ちください。

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だめんずばかり選ぶのは女ばかりではない、そんなゲイもいる。

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ルームメイト氏宅には3人のハウスメイトが住んでいる。
ルームメイト氏はその中のひとりジェイソンのことを非常に気に入っていて、それは付き合いたいとか
そういうことではなく、明るい性格で場を盛り上げるのも得意な青年なので、
一緒にいて楽しいので好きということだったのだが、
ジャスティンが引っ越した後に入ったクリスという役者の青年とジェイソンが夜な夜なベットを共にするようになり、
2人は恋に落ちたとか、そういうことを一切口に出さないが、夜になるとジェイソンの部屋は空っぽでクリスの部屋は
ドアが閉められ2人が一緒の部屋にいることは明らかだった。

ルームメイト氏は疎外感から苦しむようになった。

自分の家なのにハウスメイト2人が夜な夜なセックスをしているが、自分は恋人もいず、太って髪の毛も薄くなり
醜くなる一方で、お気に入りのジェイソンはルームメイト氏と一緒にゲイバーに行かなくなり、
自分のプールでジェイソンとクリスはいちゃいちゃ泳いでいる。

お気に入りのジェイソンを盗ったクリスが憎い。
早く家から追い出したい。
ルームメイト氏はクリスを追い出す作戦に出た。
ジャスティンが結局出て行ったようにルームメイト氏はいろいろ難くせをつけてクリスに引っ越すを促すように仕向けた。

最近、ルームメイト氏に忠実な恋人ができた。
フランス人の青年、セバスチャンだ。
現在、キッチンのリノベート中なのだが、その手伝いも率先してやってくれる。
仕事から疲れて帰ってきたルームメイト氏のために夕飯を作って待ってくれている、まるで妻のような存在。
しかもボトムなフランス人である。

セバスチャンは仕事をしていない。
だから、料理をしたり家の用事をする時間があるのだ。
クリスは追い出され、ルームメイト氏の恋人セバスチャンが引っ越して来る。
ルームメイト氏は恋人との同棲生活が始まる。
それは彼の憧れであり、夢であった。

去年の今ごろ、彼は付き合っている男性がいた。
結局、2月に振られた。
その男性は30代前半なのに母親と住む、自分の靴代さえ出せないくらい稼ぎの悪いゲイだった。
そんな男にルームメイト氏は振られたのである。
「ルームメイト氏の想いの方が強いので重荷だ」という私からしたら許せない理由でた。
とんでもない。

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現在の恋人は求職中で、それもなかなか仕事が決まらない。
ルーザーの臭いがプンプン漂ってくる。

今までの仕事の内容を聞くと、ユニバーサルスタジオの(アミューズメントパークの方である)
アトラクションのスタッフとか、クリージング(船の方の)のスタッフとかサービス業のアルバイトをしつつ役者を目指しているらしいが、写真を見たかぎり、お仏蘭西人なら、ジャン・レノぐらい個性的であって欲しいが、エキストラだったら使ってもらえるだろうの十人並みの容姿である。

もう1人のハウスメイト、タイラーはまだ家賃を払わず住んでいるし、引っ越してくる恋人も仕事がない。
自分のために働いてくれるからとそんなルーザーばかりを家に住まわせて大丈夫なのだろうかと心配になってくる。

自分を盲目的に愛してくれるからと経済的に自立していない恋人を住まわせて果たしてルームメイト氏の
財政状況は大丈夫なのだろうかと人ごとながら思う。
金の切れ目が縁の切れ目ということわざがある。
セバスチャンの失業状態が続くのであれば、この関係は3ヶ月と保たないであろうと予想する。

それにしても「だめんずばかり選ぶゲイ」それはルームメイト氏。
あ〜あ、心配だ。

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ショックだ。

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私が住むアパートから徒歩5分圏内に5軒のゲイバーがある。
2nd アベニューの3rd streetと2nd streetには3軒のゲイバーが軒を並べている。
Urge、最近開店したDTX、そして実は一度も言った事がないCOCK。
COCKはGO-GO BoYがペニスを触らせてくれるとか、それにお客さんもエロエロモードでスゴいらしいという噂は
聞いているが、女性のカバーチャージ(入場料)が20ドルもするので行けない。
高い!
Urgeは入りやすいので、ジャスティンともカケル青年ともカールくんとも行ったことがある。

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午後8時。
Urgeの近く、2nd アベニューの3rd streetを渡ると、目の鋭いよれよれではないパリっとしたコートを着た2人の男性、それぞれ白人と黒人男性がちらしを配っていた。
無料(ただ)で配られるものは必ずいただくことにしている(笑)ので、手に取った。

「捜査に協力を〜」と男性達が言っている。
・・・ということは警察関係者だろうか?とちらしを見ると、ヘイト・クライムの目撃情報を求める内容だった。
男性2人はニューヨーク市警の刑事さんだったのだ。

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ちらしの内容は・・・。

ヘイト・クライムの特別捜査班が目撃情報を探しています。
11月1日(土)の午前4時頃、2nd アベニューの2nd streetのコーナーで、2人のヒスパニック男性がホモセクシャルの男性3人に対して、ゲイに対する中傷の言葉を叫び、そして暴行を加えた後、東側に逃走するという事件が発生しました。
目撃した方はヘイト・クライムの特別捜査班にお電話をください。
目撃者に関する情報は厳秘です。

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イースト・ビレッジでヘイト・クライムがあったとは驚きだ。

安全になったとはいえ、危ないドラッグの雰囲気を漂わせているボヘミン的なイースト・ビレッジは、
ヘルズ・キッチン、チェルシー、ウエスト・ビレッジに比べるとゲイマンの数は少なく、
ゲイ的な雰囲気は漂ってはいないが、ゲイ・カップルが手をつないで歩いているし、
それは特別なことでなく普通のことなので誰も気にしないし、ストレートのバーの隣にゲイバーがあり、
それも際立って特別なことではない。

11月1日は私は何をしていたかとカレンダーを見る。
11月1日の午前4時とはハローウィンの続きの朝方だ。
4時はバーが閉まる時間だ。
バーが閉店し、地下鉄の駅に向かったところでゲイガイズは嫌な奴らに会ってしまったのだ、と想像する。
ハローウィンだから、多分仮装していたと思うが、どんな仮装をしていたのだろうか。
気になる。
犯人の標的になりやすい仮装だったのだろうか。

私は11月1日の午前4時は、腐女子高生の仮装でチェルシーのG Loungeにいた。
バーが閉店になり、タクシーを捕まえてアパートに着いたのが午前4時半だった。

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ハローウィンの日に事件があったのだと思うとやるせない。
犯人はハローウィンの浮かれ気分のまま面白半分でゲイガイズを揶揄してボコボコにしたのかもしれない。
それにしてもこのイースト・ビレッジで、ゲイガイズ暴行事件があったとは、ショックである。

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HATE CRIME TASK FORCE(ヘイトクライム特別捜査班)が目撃情報を募っていたチラシだ。

そんなことさせてたまるかぁ!ホモフォビアの映画館ボイコット!

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先日、拙ブログでもお伝えした映画監督ガズ・ヴァン・サントの最新作MILKはゲイを公言して当選した実在の政治家ハーヴィー・ミルクを題材にした映画で、今週の水曜日にアメリカで公開される。

カールくんから教えてもらったのだが、その映画MILKを公開する映画館チェーンのCEOがモルモン教徒で、カリフォルニア州で市民投票の案件になった「ゲイの結婚を認めることを削除する」Propositon 8にYESを投票しようキャンペーンに寄付したというのである。
それでボイコット運動が展開されてるという。

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詳細を知りたいとネットで調べてみると、
Cinemarkという映画館チェーンのCEOであるAlan Stock氏がアンチ・ゲイ結婚のキャンペーンに$9,999を
寄付したという。

Cinemarkが経営する映画館でMILKを観たら、その映画代の儲けが
アンチ・ゲイ結婚のキャンペーン等に使われる可能性が大なわけで、そんなことさせてたまるかぁ〜と
No Milk for Cinemarkというボイコット運動が起きている。サイトはこちら。

自分の映画館ではゲイの政治家の映画を上映するというお金儲けのためにはポリシーも信念もない人物のようである。

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ところで、こちらがCinemarkの映画館のロケーションが分かるサイトである。
Cinemarkは規模が大きい映画館チェーンで、全米各地にあるようである。
マンハッタンにはないが、ニューヨーク州には数軒あるようだ。
ということでMILK鑑賞はマンハッタンの映画館で!
少々高めの映画代ではあるが。

ところで、前述のNo Milk for CinemarkのサイトではCinemarkじゃない上映映画館を探すために映画サイトのリンクがあるので、観に行く前には確認してください。

私の愛するゲイガイズが結婚できる日が来ますように、そう願って私もボイコット運動の記事を書いた。

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Cinemarkの映画館ではMILKを観ないようにしよう!

精子バンク

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今夜、カールくんとメキシコ料理店で食事をした。
カリフォルニア出身の人はメキシコ料理が大好きなようで、ジャスティンも料理するのはメキシコ料理だったし、
ごちそうになったカールくんの手料理もそうだったし、本当に大好きなようである。

カールくんにはジャスティンのこともルームメイト氏のことも詳しく話してなかったので、
今夜こそは言った方がいいかもしれないと思った。
それはやはりルームメイ氏との騒動があったからだと思う。

フローズン・マルガリータを1杯飲む。
冷たくて鼻にキィーンときた。
1杯で私はもういい気分。
アルコールが入ると弁舌が滑らかになる。

ジャスティンと知り合ったきっかけの話をする前に私の「ゲイの歴史」を語った。
ゲイガイズとの関わりだ。
そこまで遡らないと、なぜジャスティンとゲイバーで知り合ったかの説明がし難いからだ。
まさに私のこれまでの人生の歴史とも言える。

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そして、拙ブログをお読みいただいている方は記憶していると思うが、昨年12月、ジャスティンにLAに会いにいったところ、とってもハンサムなルームメイトがいて、元妻との離婚話にも同情し、ゲイと分かっていてもメイク・ラヴをして完全に恋に落ちてしまった・・・とまぁ一連の話をし、兄の死をきっかけに孤独感に苛み、子供が欲しいと本能が叫び、ルームメイト氏との間に子供を作ろうと決意したが、私の体の状態で体外受精しか方法がなく、専門医まで相談に行ったこと、そして最近、何気にカールくんを精子ドナーにしようかなぁと軽い気持ちで言ったら、ルームメイト氏から怒りのメールが来た話を一挙にした。

カールくんは頷きながら話を聞いてくれていた。

「ごめんね〜、子供のこととか精子提供のこととか、カールくんには一言も言ってなかったんだけど、勝手にそんなことで盛り上がっていたのよ〜」と謝罪する。本人の知らないところで勝手に話が盛り上がっていた。

「子供といえば、ボクも子供が欲しくて医大生の時に、精子バンクに精子を提供しようと応募したんだ。
ゲイだから女性との間に子供ができることは諦めていたんだけど、もしかして誰かがボクの精子を使って妊娠し子供が生まれれば、ボクの子供がこの世に存在するかもと密かな願いを託したんだ。でもゲイだから拒否されちゃった」

「ええええ〜!!そうなの。そうなんだ」

身長は180cm。
痩せていて容姿も良く、顔もかわいい。アイビーリーグの医学部卒という秀才のカールくん。
しかし、「ゲイ」という理由で精子バンクは彼をはねたのだ。

カールくんに聞くとやはり女性にもモテモテだったらしい。
女性が放っておくわけがない。
我が子のDNAに組み込みたいと無意識に思うはずのハイレベルの男性だ。
でも自分を偽って子供のために女性と結婚して、家族を作ろうとは全く考えていないし、
女性とも今まで性交渉は一度も持ったことがないと言っていた。

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「体外受精って医療費が高いけど、どうするの?」
「それは私の私の少ない蓄えと、親も援助してくれる」
「父親についてご両親は何も言わないの?」
「うん、私が選んで好きなら誰でもいいって言ってくれている。普通の家族を持つことは我が娘には無理なんだと諦めているんだと思う」
「はははは〜」と大笑いするカールくん。

結局、私はカールくんに「精子ドナーになって欲しい」とは言わなかった。
今、決意もしていないのに、お願いするのは軽々しいと思ったからだ。
彼も「精子ドナーになりたい」と言わなかった。

その日は子供のことは笑って話が終わり、ヘルズキッチンのゲイバーに行った。

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ヘテロの世界の定規では測りれきれない異性の存在

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そんなに子供が欲しければまた女を騙して結婚すればいい。
レズビアン・カップルと交渉すればいい。
私のことはその件から放って欲しいと思っていると、ルームメイト氏から今度はテキストが来た。

「ずっとメグミのことを怒っていることなんかできない。
カールが登場して捨てられたと思ったけど、そうじゃないと分かったし、
キミにとって最良な方法を選べばいいと思う」

次にメールがきた。
「メグミにとってベストな方法を選べばいいし、どんなことであれ、私はサポートしたいと
思っている。それが友達としてできることだから。

カールについては、連絡が来ないと不満を言っていたから、
父親として選ぶほど、近い間柄とは考えてもいなかったけど、
今のキミにとって一番親しいゲイというのは分かった。
彼と出会ったきっかけは私が書いたオンラインの広告。
きっかけを手助けしただけでも私は嬉しいと思っているし、
それを忘れて欲しくない。

いつかカールに会いたい。
お医者さんのパートナーを持つのが私の夢だからね~。
カールに私が会いたがっていることを伝えてください。

LAから愛と抱擁を送ります」

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最後の締めくくりは、「お医者さんのパートナーを持つのが夢だから、
カールを紹介してね!」だった・・・。

結局、行き着くところはソコじゃない!
父親になるために努力するとか、そういうことで私を説得するのではなく、恋や愛を選ぶ!
怒るどころか、笑いさえ出てしまった。
ハハハ~!!

「キミが母親になりたいのなら、ボクはキミのために、努力は惜しまない・・・。
協力するから・・・」などと、もっと積極的にそれも必死に言ってくれたら、
明日から不妊治療を始めるだろう。

しかし、そうは思ってもくれないし、説得も努力もしてくれないルームメイト氏。
それはゲイである彼にとって、私が恋愛の対象ではない女だからだ。

疑問 (どうして愛してくれないの?)→結論(彼はゲイで私は女だから)、
疑問→結論、 疑問→結論・・・・。

堂々巡りのぐるぐるが回転する。
私なりにピリオドを打ったはずなのに、またもやぐるぐると回転している。

もう、いい。
回転しなくていい。
もう、いい。

そう、結局はルームメイト氏は愛を探しているゲイ。

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笑ったら、ルームメイト氏への嫌悪感は消えた。
ルームメイト氏が送ってくれた結婚披露宴の写真を再び見る。

結婚披露宴では舞台の小道具になった気分で周りの華やかさとは裏腹に落ち込み、
ゲイである自分を完全否定して幸せな花婿を演じていることから逃げ出したいが、もう後戻りはできないと
激しく悲しんだと語ってくれたルームメイト氏。
でも、今ではこの経験ができて本当に良かったとメールには書いてあった。

写真を送って来た理由は、子供のことを考えると連想で妻のことが思い浮かび、そして現在の自分を見つめる
きっかけになるのではないだろうか。
「自分は立ち直って大丈夫なんだよ」と己に言い聞かせるために私に送ってきたのかもしれない。
元妻との3年間の結婚生活で子供が授かるようにと夫婦で努力したが叶わず、不妊治療の専門医も訪れた経緯もあり、
子供=元妻との思い出になるのは必然なのかもしれない。

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落ち着いてテキストやメールを読み返し、今回の騒動を考えてみた。
ルームメイト氏は、私が精子ドナーとして選ぶくらい、カールくんがメグミ・ゲイガイ・ランキングNo.1の
座に輝いた!と思い込んで悲しかった・・・ということが発端ではないかと思う。
父親になれない悲しみではなく、No.1から落ちた・・・ということで悲嘆にくれたのだと思われる。
まぁ、私の勝手な解釈ではあるが・・・(笑)。

生物学的に恋愛の対象にはならないが、そこまで思ってくれて、長いメールもくれて、
電話も無視という思いっきりの意思表示をしてくれるというヘテロの世界の定規では
測れきれない異性の存在が同じ大陸の端にいる・・・大切にしなくてはいけないなぁと思った。

あっ、そういえば、ジャスティンは?
最近、連絡が途絶えている。

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ルームメイト氏との毎日テキスト&メール交換の日々は復活している。

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また女を騙して結婚すればいいだろう・・・

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電話が掛かってこなかったので、メールを書いた。

『カールくんのことは男性として好きではないし、
赤ちゃんを持った女友達の助言からシングルマザーはとっても大変だって
聞いたから、最近よく会っているカールくんがいいかなぁとふと思っただけで
真剣には考えてはいません。そこまで落ち込まないでください』

しかし、ルームメイト氏からメールの返事はなかった。
これで彼が怒ったまま音信が途絶えても仕方がないと思った。
それまでの関係だったのだ。

次の日、ルームメイト氏からメールが来た。

『この写真を偶然に見つけました。メグミとシェアしたくて送りました。
この後しばらくして、父ががんで亡くなりました。家族全員で最後に撮った写真です。
写真を見て悲しいけれど涙は出ませんでした・・・』

それはルームメイト氏の結婚式の時の写真だった。
カリフォルニアのブルースカイが眩しく、彼の両親とお姉さんとそして韓国系アメリカ人の
元妻が色とりどりの花に囲まれて、みんな幸せそうに一緒に写っている「家族写真」だ。

ルームメイト氏はこの写真を私に見せて私にどう思えと言うのだろう。

同情して、彼の子供を産むように努力して欲しいと思っているのだろうか?
前妻との間に子供ができなかったのは彼の問題であって、同情する気持ちはあったが
私の問題ではない。

元妻への罪悪感に関する話は、何度も何度も同じことを聞かされる身としても辛い。
「またかぁ~」と思いたくもなる。
そこまで彼を苦しめていることだと分かっていても、また持ち出されてどう返答していいか非常に困る。
妻のことを考えると胸の奥がひりひりどころか、痛くて重くなる。

ゲイであることを隠して結婚した罪の意識。
時間とルームメイト自身がゲイマンとして幸せになることで薄まることだとは思う。

男として私が望むような幸せを与えられないと明言したのにもかかわらず、
子供の話になると自分の思いを一方的に押し付けてくる。

また女を騙して結婚すればいいだろうと私は思った。
ルームメイト氏への嫌悪感が増大しいく。

(つづく)