真の男気とは。

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***

人は確信が持てない時に、他のものに頼ったりする。
受験の時の滑り止めのようなものだ。
本命があるのだが、本命に行けるかどうかが不安。
本命に行けなかった時の安心だ。

実は、私は滑り止めともいえる安心を探した。
ゲイはロサンゼルスだけでなくニューヨークにもいる。
ルームメイト氏以上のゲイに出会えて我が子の素敵な父親になってくれるかもしれない。
できれば、子供をマンハッタンの私立の一流の学校に入れてくれるような二人とも高収入のゲイ・カップルなんかは
どうだろうと夢を描いた。

そう思うと、不思議なことにそういう方向に動く。
インターネットの掲示板でゲイカップルが父親になりたいので、レズビアンカップルを求むというのを見つけたのだ。
私は、「早速、レズビアンではありません。ストレートのシングルですが、ゲイとの間に子供が欲しいと考えています」と
送ってみた。
翌日、返事が来て、「レズビアンである必要はありません。ストレートの女性でもOKです」と書かれてあった。
そして彼自身のことが紹介されてあった。
アイリッシュ系とイタリアン系がミックスの白人。
今年36歳。7年の付き合っているパートナーがいる。
4年間結婚していたが(ゲイであることを隠していたのだろう)、離婚。
生まれも育ちもニューヨークでファイナンシャル系の仕事をしている等々。

かなり好条件だと思った。

「私の夢は二人の父親と母親である私と子供の4人で一緒に暮らしたいと思っている。出産後、1年間は働けないので、その分、生活のサポートをして欲しい」と私の夢を書き、はっきりした希望を書いた。

***

私は、ニューヨークのゲイカップルとコンタクトを取っていることをジャスティンに伝えた。
ジャスティンはだまっていなかった。
そうルームメイト氏に言ったのだ。
ルームメイト氏から電話がかかってきた。
「他にもコンタクト取っているらしいわね」
「ジャスティンが言ったのね。東海岸のゲイの状況はどうなのかのリサーチで・・・」と苦しい言い訳をした。
「オプションってことね。ま、いいけど」と不機嫌そうな口調だった。

「う〜ん。でも、あのね、とにかく不安なの」
「本当に子供が欲しいの? 欲しいなら一緒に暮らそうってずっと言ってるじゃない」
「いわゆるストレートのカップルじゃないから、私のこともサポートしてくれるかどうかも気になるし・・・。
出産して子育てしたら働けないし・・・」
「そういうこと!? 働かなくていいじゃない。私が面倒みるわよ」
「えっ」
「ニューヨークにいる人みたいに大金は稼いではいないけど、それくらい大丈夫よ」
「サポートしてくれるの?」
「当たり前じゃない」
「子供ができたら、20年間は責任があるのよ。それでもいいの?」と私。
「20年どころじゃないわよね。一生よね〜。」
その通りだとルームメイト氏の言葉で子供への責任を感じさせられた。

「子育てをしたいのよ。スパーム(精子)の提供だけじゃイヤなのよ。」
「男の人と結婚したくないの?」
「そりゃ、したいけど、ゲイは移ろいやすいから、分からないわ〜。女性を信用してる。アナタをね。
心配しなくていいのよ。メグミは子育てしながら、家にいて好きなことしてればいいわよ」

こんなに男らしい言葉を言われたことがなかった。
ただし、英語のお姉言葉だが。
今まで付き合ったストレートの男は子供に関して及び腰だったし、俺に任せろ的な言葉も言われたことがなかった。
働かなくていいだなんて!
男らしいと思った。

***

件のニューヨークのゲイカップルのメールが来た。

「パートナーと一緒に住んでいるところに女性を住まわせたくない。
経済的にひとりで育てることは可能ではないのか?
子供ができた後、デイケアに預けて働くことは考えていないのか?
レズビアン・カップルならば、出産後、一方が働いていて経済的にも安定している。
父親にはなりたいし、子供の成長にかかわりたいが、一緒に育てるということは考えられない」

そうニューヨークのゲイ・カップルは精子を提供したいが、一緒には苦労したくはないのだ。
良い所取りで済ませたいのだ。
「ヘイ!レズビアン!精子欲しいんだったらやってあげてもいいぜ!その代わり、時々会わせろよ!でも金は出さないぜ」
そう言っているように見える。
彼らの態度は不快そのものだ。

滑り止めを作ろうと思った自分の卑劣さを恥じた。
ルームメイト氏のやさしさを感じて涙した。
ルームメイト氏のようなゲイには出会えないのかもしれない。

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Naked Boys Singingを観て思ったのは自分のライフ・ステージだった。

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女友達が結婚することになった。
アメリカで結婚する前にすることといえば、バーチャロレッテ・パーティーであ〜る。
オフブロードウェイのミュージカルNaked Boys Singingを観劇したいとの彼女のたっての希望があったらしく、招待されたのでこの週末行って来た。

何度も観ているが、最初に観た時の衝撃は忘れることはできない。
回数を重ねる度に、衝撃の度合いは少なくなっているとはいえ、やはり白人俳優が全員全裸で、
しかもちんちんが目の前で振り〜振り〜の状況はあまりにも非日常であり、宝塚のようなおとぎ話でもないので、
その世界に自分を順応させるのに私の場合、時間がかかる。

ところで、今回の観劇で思ったのが、自分のライフ・ステージによって同じ小説でも感じ方や受け取り方が変わっていくが、まさにNaked Boys Singingもそうだった。

ゲイ友はいたが親友と呼べるほど親しくはなく、QAFを知ってゲイの世界への興味に再び火が付き、
親友以上のゲイ友に出会い、そしてゲイガイを好きになりということを経て、ゲイに関する英語の語彙も増え、
またゲイのライフスタイルに接する事で歌詞を理解することができたからだ。

最初はアメリカ人の観客と一緒に全く笑えなかったが、CDを買い、ゲイ友マイクに分からない所は
教えてもらい、何度も何度も聴いて、今では一緒に唄えるまでになった(威張れることか!?)!!

観劇後、2次会はヘルズキッチンのゲイバーだったのだが、飲んでしまうと泣いてしまう傾向にあるので
せっかくのお祝いの席をぶち壊してはいけないと思って辞退した。

「ゲイバーなのに、行かないなんて、大丈夫?」と心配されてしまたったが。

今度結婚する友達は、たくさんのチンチンのライヴショーを堪能したわけだが、
きっとこの思ひ出はこれからの結婚生活に潤いを持たせてくれるかもしれない!?と願いつつ、
ご結婚おめでとう!お幸せに!とお祝いを述べたいと思う。

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Naked Boys Singingは場所をWest Villageからヘルズ・キッチンへと場所を移してロングラン中!10年にはなるだろうか。

さて、Naked Boys Singingは全編ゲイネタであ〜る。

ゲイといえば、今の私にとってはルームメイト氏だ。
(もう、いい加減に聞き飽きたかもしれないが、今の私にとっての主題なのでお許しいただきたい)
最初から最後まで、ずっとルームメイト氏のことを思っていた。
ゲイと聞けば、ルームメイト氏!と反応するようになってしまっている。

人が幸せでいると自分も幸せでいたと思う。
だから、私は一瞬でも幸せになりたいとルームメイト氏に電話した。
しかし、むなしく呼び出し音がなるだけで、留守電のメッセージが流れた。
「ちょっとだけ声を聞けたらと思って電話しました。お時間があったら、お電話ください」
とメッセージを残した。

すると速攻でテキストメッセージが送られて来た。
「今、デート中で電話に出られないの。どうしたの?」

デ、デ、デート中!?
「特に何でもない。ただ声を聞きたかっただけ、デート楽しんで」と私も直ぐに返事を書いた。
驚くことに、ルームメイト氏から30秒後には「明日、電話するね!またね」とメッセージが来た。

ボーイフレンドに振られてから、1ヶ月間誰ともデートしていないと不満を言っていたから、
久しぶりのデートにうきうきしているのに違いない。

どんな人なんだろう?
どうやって知り合ったのだろう?
どこで、会っているのだろう?
どっちのアパートでセックスをするのだろう?

あれこれ考える。

嫉妬は感じないが、複雑な気持ちが入り交じる。
知りたいという興味と、そこに私が加わっていない、疎外感かもしれない。
参加できないのは分かっていても目撃者でありたい。

翌日の午後、ルームメイト氏からテキストが来た。
「グッド・モーーーーニング!エッチしちゃった!へへへへ〜」

無機質なケータイの画面だが、幸せな気分が伝わってきた。
余韻にでも浸っているのだろうか。

すぐに返事する気になれず、ケータイを閉じた。

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OMG

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好きな人を想っただけでも、好きな人と同じ名前を耳にしただけでも、幸せな気分になるのは、
脳内の化学物質ドーパミンが大量に出るからだそうだ。
ドーパミンは幸せにしてくれる脳内化学物質なのだそうだ。

新聞記事で読んだ記憶があるのだが、ドーパミンと恋に関するある実験が行われた。
ドーパミンを薬で大量に分泌させた。そして、被験者はその時、会った相手を好きになったそうだ。
恋のキューピットの正体は、ドーパミンだったということか。

恋するというのは、ドーパミンが一気に出るということなのだろう。
つまり、何かが、ドーパミンを大量に放出させるトリガーになり、恋に落ちるのだろう。
恋の引き金(トリガー)は、人それぞれ違うのだろうが、
私の場合は男性が女性的だったり、笑顔がかわいかったり、高学歴だったりすると、
一気にドーパンの分泌が多くなり(笑)、一気に恋してしまう。

約2年前、イェール大学卒の英語先生(ちなみに彼はストレート)を好きになった時に、
あまりにも苦しくて、脳の機能が変調をきたしているのではないかと思った。
そしてインターネットだが調べてみたら、恋する脳にはドーパミンが溢れているという記事を見つけた。
確か、ニューヨークタイムズだったと思う。
私の恋する気持ちが科学的に証明されてホッとしたのも束の間、欲情したあげく、振られてしまったのだが。

ところで、また、また、性懲りもなく、現在、私の脳内には大量のドーパミンが溢れている。
イェール大学卒の英語先生の時は、願っても全く叶わなかったことが現実に起こっている。
相手は遠くの西海岸のロサンゼルスだが、毎日連絡を取り合っているし、話しをしても楽しいし、
一緒に未来を予想している。

しかし、彼はゲイだったので〜す♪♪♪
(奥様は魔女だったのです!と、あのドラマのナレーション風に読んでください(笑)

ストレートのイェール大学卒の英語先生にはメイク・ラヴ(いつもセックス!セックス!セックス!と書いているのに、
恋をしているから許していただきたい)を拒否され、ゲイのルームメイト氏とはメイク・ラヴをした。
それを考えると、自分の存在を問いたいような気持ちにかられるが、こういう場合も広い世の中あってもいいのではないかと折り合いをつける。

***

ところで、ルームメイト氏に私の心を蝕む、ずっと気になっていることを電話で聞いた。
いきなり切り出した訳ではなく、話の流れからだが、
「(男の)恋人ができても、あの〜、あの〜、あの〜、私のこと好き(care about me?)でいてくれる?」
「もちろんよぉ〜〜。愛は変わらないわ〜」
「じゃ、もうひとつ、聞いてもいい? 子供ができなかったら、私のこと追い出す?」
「そんなことするわけないわよ。メグミの代わりはいないわ。私達に子供ができなかったら、中国人の女の子を養子にもらいましょう。だからLAに引っ越して来て〜」

私は、ルームメイト氏に恋人ができても、これから結婚して夫がいてもいいのだが、
それで私をないがしろにするんじゃないかと心配だった。
取り越し苦労というやつだ。

彼の言葉を聞いて安心した。
この安心感が恋愛に置いては重要だ。
それにしてもルームメイト氏のことを人並みにボーイフレンドと表現してもいいのだろうか?
「ボーイフレンドいま〜す。でも、彼、ゲイなんです」

そういえば、作家の中村うさぎも、「ゲイの夫」がいたはずだ。
流石、立派な作家先生は既にボーイフレンドを通り越してゲイガイと結婚していた。

ところで、今後、彼の恋人ともうまくやっていかなければならない使命がある。
ルームメイト氏やジャスティンのように、やさしい人であって欲しい。
きっとそうだ。
ルームメイト氏が選ぶ男性だから。

***

日本ではKYという言葉が流行っているらしい。
空気が読めないの略らしいが、
アメリカに住んでいたら、KYと言ったら、ストレートもゲイも思い浮かぶのは、潤滑油のKYだ。
ゲイドラマQAFの第一話でも登場した、ブライアンがジャスティンに初めて挿入する時にお使いになった
潤滑油だ。
ゲイカップルはKYを週何本使ったかで二人の熱々度を測るらしい。
ky.jpg
同じKYでもアメリカのKYはセックスいやメイク・ラヴにか欠かせない、愛の潤いだ。

KYについて書いたのは、ゲイのセックスを語りたいからではなく英語の略語を紹介したかったからだ。
電話を切った後に、直ぐにルームメイト氏からケータイ・メールが来た。

ルームメイト氏に(男の)恋人ができたら不安!子供ができなかったら、不安!
不安だらけの私のために、私がヴァレンタインズ・デーに送ったカードを今でも
暖炉の上に置いているというメッセージで、カードの写真付きだった。
そして最後に、U R OMGとあった。
OMGとは、Only My Girlの略だ。
女の子はキミだけだよ、という意味だ。

あ〜ん、幸せ。

しかし、OMGをちょっとアングルを変えて見れば、女は私ひとりだけど男は数知れず!なんだろうが。

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ヴァレンタインズ・デーに送ったカードを飾ってくれている。日本のカードで実は入学祝いのカードなのだが。ま、いいかぁ〜。

ルームメイト氏の脳内ドーパミンは男の筋肉とか、好きなヒゲの形とか色とか、好きなペニスを見た時とか、
男に関することが引き金になっていっぱい溢れ出るのだとは思うが、私のことをちょっとでも思ったら、少しでいいからドーパミンが出ればいいなぁと思う。

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好きな男性の隣にいるのは。

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今日、地下鉄に乗っていた時、歳の頃は50歳以上を過ぎているだろうのゲイ・カップルがいた。
2人ともカジュアルで、おしゃれだった。
日舞をしている人にある雰囲気(この表現、分かっていただけるだろうか)、すっとしている感じがあるのだ。

手をつないで座っていたからカップルだと思ったのだ。
多分、一緒に暮らしているのだろう。

まさかさっき『ハッテンバ』やゲイバー、はたまたストリートで知り合って、今からどちらかのアパートに
行くのだろうというのはないと思う。
雰囲気が似ていたからだ。
夫婦は長年連れ添うとそっくりになってくる。
目の前にいたゲイ・カップルも1、2年という短い時間ではないと思う。

皺もあるし、白髪だし、一方はハゲていたが、美しい初老のゲイメンだった。
こんなに素敵に歳をとれたら、いいのになぁと思った。

彼らから目が離せなかった。
見つめながら、私が思っていたのはルームメイト氏のこと。
彼はゲイ。
それは変えがたい事実。

だから、目の前にいる美しい初老のカップルのようになるのが、ルームメイト氏にとっては自然体なのだ。
隣で手をつなぐのは女の私ではないのだ。

またお昼のメロドラマの中に入ってしまって、地下鉄の中で涙をこぼした。

そして私はもう一組のゲイ・カップルを思い出した。

下記の写真は昨年ニューヨークのゲイ・プライド・パレードに参加した際に、
沿道で声援を送ってくれたゲイ・カップルだ。
サインを見て欲しい。

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『一緒になって52年』

52年とは!!
私には無理かもしれない。
それにこれから52年も生きられないと思う。

2人の愛の歴史は、浮気、裏切り、3Pが渦巻く激しい歴史だったに違いないと想像する。
それにしても、お揃いのシャツを着る素敵なおじいさまゲイ・カップル。
セクシーではないか。

そして、ルームメイト氏の場合も老人になってお揃いのシャツを着て隣にいるのは、
老婆になっている私ではないに違いない。

そう思うとワインでもかっくらって酒で紛らわしたい衝動に駆られる。

はぁ〜。

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ゲイと女の恋人ごっこ。

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暖かくなってきたとはいえ、まだまだ寒いニューヨーク。

春の訪れを待っている私にまさに春を思わせる嬉しい知らせが届いた。
ロサンジェルス在住のゲイ友ジャスティンに恋人ができたらしい。
春といえば、恋だ!
いえ、それは夏だったか?
いや、とにかく春も恋(発情)の季節には違いない。
花が咲き乱れる春。
花は植物の生殖器なのだ。

最近、ジャスティンとのメールや電話の数が少なくなったのは、恋人ができたからで、
私とルームメイト氏が頻繁にやりとりをしていることに怒っているわけではなかった。

アパートにも新・恋人を連れて来たとのことでルームメイト氏に紹介したらしい。
ルームメイト氏はジャスティンの恋人のことを電話でこう表現した。
「彼ね、小さいのよ」

「なんで知ってんの? もう3人でしちゃったの?」
と私は何の戸惑いもなく、自然発生した疑問なので率直に聞いたのだ。
3人でセックスをしたのかと思ったからだ。
だから、既にルームメイト氏もジャスティンの恋人の全てを知っているのかと思った。
そう小さいと言われて想像したのは・・・。

「まぁ〜、違うわよ。ペニスじゃないわよ。体よ。背も低いのよ。そういうことはまだしていないわ」とルームメイト氏。
まだ・・・という言葉が気になりつつ、
「ご、ご、ごめんなさぁ〜い。そうね。ジャスティンっていつも背の低い小柄なダークヘアのかわいい男の子が好きだもんね」
「まぁ、私より詳しいのね、ジャスティンのタイプ。でもね、今回はダークヘアじゃないわよ。ブロンドよ」
「うそぉ〜」

いつもジャスティンがナンパするのは決まって160cmぐらいの小柄でかわいいダークヘアなゲイガイだった。
ジャスティンの選ぶゲイガイを見るたびに人間というのは決まっているタイプ(好み)があるんだなぁと思ったものだ。
私も然りなのだが。
ジャスティンは180cmちょっとはあるから、迫力勝ちという感じでかわいい男の子を一夜の恋人にしていた。

ジャスティンと話をした。
「新恋人はブロンドだって、ダークヘアじゃないの?」って余計なお世話な発言をする私。
「ブロンドじゃないよ。ダーク・ブロンドだよ」
「それにしても恋人ができて良かったね。彼としかエッチしていなんでしょう?」
「まぁ、建前ではそうなっているけど」
「じゃ、浮気しているんだ」
「へへへへ、まぁ〜ね」

***

セックスしまくりのジャスティンがそう変わるわけはないか。
ルームメイト氏にもその内、恋人ができるんだろうな。

ルームメイト氏と毎日何通ものメールをやり取りして、電話でも声を聞いて、その日の顔写真をケータイで交換している。
遠距恋愛のようで私は楽しいが、ルームメイト氏にとっては本当のゲイの恋人ができるまでの『恋人ごっこ』なのかもしれないと思うと、
私もゲイマンになってルームメイト氏から身も心も愛されたいと心底から思う。

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