エチオピアの病院にて。幸せとは?豊かさとは何かを考えずにはいられなかったのは先進国に住む者の奢りなのか?

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翌朝、カールくんと2名のアメリカ人医師(同じアパートに住んでいる)とジープに乗り、病院に行く。2人の医師は別の病院に、私はカールくんの病院に付いて行く。

ジープの乗り心地は非常に悪く、排気ガスが強烈で呼吸するのが非常に辛く、スカーフで鼻と口を覆うがそれでも気分は悪くなる一方だ。

街の景色はこれまで私が見た事がない景色だった。
東京やニューヨークと比較したら車の数は少ない。
朝の通勤で、たくさんの人が歩いている。

街並は日本の戦後のバラックというのはきっとこんな感じだったのではないかと思わせる一方で、
近代的なビルもないわけではない。
ヒルトンホテル、シェラトンホテルなど高級ホテルももちろんある。
大統領の住まいは広大だった。
立派なヨーロッパ風フェンスに囲まれていた。
街の統一感はないし、全体的な印象は正直に言うと貧しい。

ファッショナブルな女性も数多く見かけるが、ボロを纏った女性もたくさんいるし、歩けない障害者が腕だけを使って移動している姿は数人見た。

ジープが止まると、物乞いの女性と子供に囲まれた。
何かあげたい気分になる。

ドライバーから
「停車中にお金などを上げたのを警察に見つかると罰金を支払わなければなりませんので
何も上げないでください」と注意を受ける。

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病院に着く。
手術室に行くが、途中、階段にはゴミが落ちていて、壁も薄汚れ清潔ではない。
廊下にはヴィールを冠り痩せている女性が座り込んでいる。
その光景を見て胸が痛くなった。

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カールくんの知人ということで手術室の見学を許される。
私もスクラブを着用する。
カールくんはスタッフにいろいろ指示をしている。
仕事をしている姿を初めて見た!
飲んで酔っているか、酔って踊っている姿しかしらないので感動!
立派な人なんだなぁ〜(笑)

病院の外科医、看護師、スタッフ・・・みんな非常に親切で驚く。
こんなに親切にされたことはアメリカではまずない。
それに荷物もロッカーというものがなく女子更衣室にバッグを置いていても盗られる心配はないとも言われて、カールくんが言ったことは本当だった。
親切で盗みをしない!
エチオピア人は性善説の人々なのだ!

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カールくんが手術の準備中、私は休憩室にいた。
エチオピアの紅茶とパンを勧められた。
お茶は大きなやかんに、そしてパンは布に包まれて運ばれてきた。
紅茶は砂糖が入っていて甘く、おいしい。
10杯以上も飲んでしまった(笑)!
パンは素朴の味でジャムやバターがあったら進むのになぁ〜と思ったが、
紅茶の甘さと相性がいい。

1個の大きさが実は大きい!

準備が済み、当直のスタッフも交えてカールくんも一緒にスタッフと朝ご飯を食べる。
エチオピアの主食は、クレープのようなアンジェラである。
レンティル(レンズ豆)を煮て塩で味付けしたものをくるんで食べた。

フォークやスプーンは使わない。
右手を使う。

これこそエチオピア版の同じ釜の飯を喰うだ!


アンジェラは空気の穴がたくさんあって、牛の胃のようだ。味はすっぱい。理由は、こねて2、3日寝かせて発酵させてから焼くらしい。

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これまでの私の人生、手術は3回受けたが、手術を見学するのは初めてである。
カールくんに手術室の中に入ってもいいと許可を得たが、怖くて間近で見るのができなかった。
血みどろのスプラッター映画は大好きだが、映画と現実は違う。
手術室は3つあって、それぞれで行われていた。私は外から見学。

婦人科の手術を受けた女性は2人。
年齢は50代だろうか。
お二人とも子供を6人産んで、しかも重労働のため膣が外で出てしまうため、それを防止するための
手術をするという。
男性は前立腺肥大により、前立腺切除。
次に2歳児の背骨の腫瘍手術もある。

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カールくんが言っていたが、アメリカでは30年前に使っていたが現在は使っていない薬を使用しているという。薬の値段が安いのだろうということだ。
また、術後はリカバリールーム(回復室)で麻酔を醒めるのを待つが、エチオピアでは術後、速攻で家族に返し、家族が病室に運んでいくという。
人手が足りないというよりもケアについての知識がないからではないだろうかということである。

しかし、女性の患者さん2人はそれぞれ旦那さんと思われる男性が来て、心配そうに妻の顔を見て、
手を握っていた。
素敵な光景!
愛しているんだなぁと非常にうらやましくなった!
子供6人もうらやましいし、心配してくれる夫もとってもうらやましいぃ〜!!!

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お母さんに抱かれて、2歳児の男の子が手術を待っていた。
背骨に大きなコブのようなあった。
カールくんによると、葉酸を取らないと、胎児の脊椎の神経が正常に成長せず、脳が脊椎の外に神経を作るように命令してコブの中に神経が作らせるのだという。
脊髄に問題があるので、歩行障害や脳の障害など問題があるということだ。

アメリカでは市販の塩の中に葉酸が入っているし、妊婦への指導としては欠かせないヴィタミンであり、知識があれば防げる病気なのに残念だとカールくん。

ルームメイト氏との人工授精を考えた時に、医師から「妊娠を考えているのなら今日からすぐに葉酸(英語ではFoil Acid)を購入して、摂取してください」と言われた。
緑の濃い野菜に含まれているので、食事でも気を付けて摂るようにとも言われた。

カールくんの言う通り、知識や妊婦への指導があれば防げる病気。
男の子はお母さんの腕に抱かれ、不安そうにお母さんを見ている。
お母さんは若く、モダンな服ではなく、ヴェールのようなものを冠っているので農村在住なのかもしれない。
その日の手術は、医師の都合もあり延期となった。

ネットで調べたが、日本語では二分脊椎症という。

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エチオピアのこの病院は国立なので国が手術費を負担するという。
日本欧米と比べると劣悪な環境で、既に使われない安い薬かもしれないが、
手術を受けられる人は幸運だと思う。
しかし、世界最先端の医療を誇るアメリカでは全ての人が平等に医療を受けられるわけではない。
最高の医療はお金持ちのための医術であるのが現実。
日本のような国民保険はないので、失職したら医療保険はない。
世界一豊かと言われる国でも扱いはエチオピアの国民以下であるという事実。

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健康で、きれいな水と安全な食べ物を得られる生活というのは簡単そうで実はとても難しいことなんだと思わずにはいられなかった。


手術室の器具も素人の私が見ても最先端ではなく、スクラブもよれよれで、ボロボロで何年も使われている様子だ。実際、カールくんから借りて私が着ていたスクラブは寄付して欲しいと言われた。

エチオピアの病院にて。幸せとは?豊かさとは何かを考えずにはいられなかったのは先進国に住む者の奢りなのか?」への8件のフィードバック

  1. momoたん

    モデル・チーム!!
    確かにそうだね!
    どんな歌になるのか気になります!

    ファンは5人揃ったのを観たいよね!!
    momoたんは観たことあるんだっけ?

    • 5人そろったの見たことない・・・涙
      好きになるのが遅すぎた!!
      東京ドームライブ終わってから好きになったもん。パボだな。

  2. めぐたんお帰りなさい。
    無事に帰国されたようで良かったです。

    カール君、しっかりお仕事してるんだね、当たり前のことに感動してしまった。
    そして当たり前のこの日常に、感謝せねばならないんだよね。

    カール君、めぐたんにいい経験をさせてくれたね。

    • momoたん

      ただいまぁ〜
      帰って来ました!

      カールくんのおかげで私も貴重な経験ができました!

      ところで、東方神起(ユノとチャンミン)で再出発なんだね〜
      もう5人揃っての結成はないかもなんだね〜(泣)
      そういえば、去年は紅白にも出場したよね・・・険悪モードだったけど・・・
      2人ではどんなハーモニーになるのかな・・・
      早く聴きたいです!

      • ユノとチャンミンのモデルチームだからね。
        歌唱力は期待できないけど(笑)、あとバラードも歌わせちゃいけないけど(笑)
        何となくハードな感じなのではないかと想像しておりまする。

        5人の再結成はなさそうだよね(涙)
        私は5人そろったとこを見たいんだけどね。

  3. メグミさん、日本でPCに向かいながら、また考えさせられました…。
    エチオピア・アメリカ・日本…医療について無知な僕でもとても考えさせられました。。。
    最先端医療は富裕層のための医術…。
    手術を受けられるだけ幸せ…。
    失業しても国民保険で医療を受けられる日本。しかしそれが当たり前な日本。

    場所に限らず、ずっとその場所にいると、それらが日常になり、小さい中で考え悩んでいるんだなぁ…と感じます。

    カールさん、素敵ですね。
    立派です。
    健康で、きれいな水と安全な食べ物を得られる生活、ほんとそうですね。。
    考えさせられ、見つめ直させられるメグミさんのブログに感謝です。

    ここ最近、自分の『運命・宿命』ってなんだろう…と、ふと考えます。

    • Fumiさん

      恵まれていても新たな問題が発生し、悩みはつきませんよね・・・
      水と電気とトイレットペーパーがあるだけでも幸せなはずなのに、
      人間は欲深い生き物なんですよね〜

      カールくん、よくぞ決心してエチオピアに行った!と思います!
      尊敬です!

      運命・宿命・・・
      今度お会いしたらお酒を飲みながら話したいですね〜

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