親になる夢

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流血・暴力事件後、初めてカールくんに会う。
2人きりで会ったのではなく、ヨーハンも海外から帰って来たので、ヨハーン、チャーリー(白人でアジア人大好きのライス・クィーンのファイナンス系のビジネスマン)、そして弁護士ジョージの友達のイーサンと私の5人でトライベッカのイタリアン・レストランでディナーをした。

カールくんは思いっきり元気で、テキストや電話での落ち込んだ様子は全くない。
ま、人前からだから、落ち込んだり困った様子は見せないようにしているのかもしれないが。
ヨーハンは「喧嘩」について「あった」ことは知っているが、カールくんから詳細は聞いていない。
でも、「カールが発端になったに違いない!!」と確信を抱いて、まさにその通りなので、
カールくんのことを「よ〜〜く、知っている!やっぱり恋人だなぁ〜」とある意味、2人の絆を感じる。

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ところで、イーサンくんと会うのは今回で2回目。
イーサンくんの生みの両親は韓国人だが、育ての両親はアメリカ人のユダヤ人。
4ヶ月の時、そう赤ちゃんの時に韓国から里子に出されて渡米した。
韓国語も話せないし、韓国にも行ったこともなく、生物学的には韓国人でも
文化的にも精神的にも「ユダヤ人」である。
イスラエルには何度も行っている。

私の人生の中で選択すればできることのひとつに「育ての親」になるというのがある。
自然に妊娠できる体ではないが、「養子」をもらえば「親」になることができる。
でも、果たして子供は本当の親では他人の親に育ててもらって幸せなのか?
気になっていた。
いろんなネガティヴな話を耳にするからである。

ディナーが終わり、デザートの時に、イーサンにくんにアレコレ質問した。
イーサンくんが「養子」で韓国から里子に出され、ユダヤ人の両親に育てられたことを自ら教えてくれた。
日本人の感覚だったら、隠すことかもしれないが、彼は自分から堂々と言っているし、誇りを持っている。

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イーサンくんの育ての親は中流家庭で、お金持ちでも貧乏でもなく、教育のレベルは両親共に大学を出ている
ユダヤ人の家庭だ。宗教を真剣にしている家庭ではなく、その点も普通。
イーサンくんが長男で、妹と弟がいる。
イーサンくんは23歳で、妹は20歳、弟は16歳。
ボストンの大学を卒業して仕事のためにニューヨークに来たイーサンくん。
妹は別の州の大学生で、弟は高校生。

妹も弟も韓国からの養子である。
イーサンくんは韓国の◎◎地方、妹は別の◎◉地方、弟はソウルで生まれた。
地方名については私が全く分からず記号で表す。

イーサンくんを生んだ時、母は17歳、父が19歳。
若くて育てることができず、また父は兵役に行かなくてはならず、里子に出したという。
エージェントからの書類にそう書かれていたそうである。
親の本当の名前は書かれていないという。
いつか会ってみたいと言っていたが、
養子を斡旋するエージェントが倒産してしまったので、実の親の手がかりをどう探すか分からないという。

イーサンくんは実の両親は今は成功して毎日オペラを観賞する生活で、豪邸に住んでいるに違いないと
想像を膨らませている。
子供の頃、私は捨て子で、本当はお姫様なの!と思うことと同じだと思った。

母親は毎週1回電話してくるし、家族の仲は大変良いと言っていた。
妹と弟の仲も良く、実の親ではないが、彼らの子供で良かった!と笑顔で言っていた。
しかし、「ゲイであることはお母さんに言っていないし、今後、告白するかは分からない・・・」と言っていた。

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1986年生まれのイーサンくん。
彼の実の母と私はまさに同じ世代!アラフォー!
イーサンくんとジェジュンは同じ年生まれだ。
世間でよく言われているが「私にもこれくらいの息子がいたかもしれない!」とは全く思わない。

妊娠して中絶していたら、あの時、水子地蔵として弔った我が子がこれ位に成長していたかもしれないと
手を合わせて涙を流すかもしれないが、妊娠もしたことがないので我が子を宿す感覚は全く分からないのが
正直な気持ち。

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ところで、イーサンくんとカールくんはかなりハイパー!!!
非常にハイパー!!!
大声で笑うし、面白い事を連発!!
他のお客さんが何度も彼らを見る。
これって、韓国DNAのなせる技!?
他に私が知っている韓国系アメリカ人はもう2人。
2人ともにゲイガイズ。
確かにみんな「ハイパー」だ!
改めて考えてみると、私の知っているゲイ韓国系アメリカ人(4人)はみ〜んなハイパーだった。

東方神起のコンサートでは韓国のファンが断然激しいらしいので、
アメリカの環境というよりは、韓国のDNAではないかと勝手に解釈。

シャイで物静かな日本人とは対照的だ。
しかし、心の中ではハイパーな日本人。
アニメやゲームの暴力性は他の国には引けなんかとらない。

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「養子をもらおうかなと思ってもいなくもなくて・・・」とイーサンくんにはっきりしない返事を言うと、
「ねぇ、ねぇ、メグミは養子をもらいたんだって」とみんなに大声で言うイーサンくん。

「どこの国がいいの?」とイーサンくん。
「海外でなくても、アメリカ国内でも育てられない人がいるから、アメリカ国内でもいいし、
ヨーロッパでも。でも白人の子供だったらベビーカーに乗せてストリートを歩くと、みんな私のことを母親じゃなくってナニー(子守り)と思うから、それはどうかなと思うし・・・(苦笑)」。

貧富の差を如実に表しているひとつとして、事実、白人の子供を世話する有色人種のナニー(子守り)はマンハッタンでよくある光景だ。

カールくんが「白人が話す英語がメグミと同じ日本語アクセントの英語だったら、笑えるぅ〜〜」と言う。
するとみんな大笑い!!
もう失礼な!!!!

しかし、カールくんもイーサンくんもアメリカの無知な白人に「英語上手だね〜」と今でも言われることがあるという。アメリカ人は白人や黒人だけはないのだ。アジア系もいるのだ。

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知人の知人で、妻が日系アメリカ人で夫が白人のカップルが、日本人から養子をもらったという話を聞いた。
日本の場合、里子の数が少ないこと手続きの煩雑さも含めて、他の国と比べて時間がかかるという。
上記のカップルは2年待ったと聞いた。

ハイパーで元気で健康で歯並びも綺麗で、元気な青年に会って、里親になるのも悪くないと思うが、
他人の赤ちゃんのおむつを替え、ミルクを与え・・・という日々の世話を果たして私ができるかどうか?
そこまで母性があるのか。
赤ちゃんがいきなりイーサンくんのような立派な青年になるわけではない。
それこそ最低20年間、親として責任を持って世話しなければならない。
コミットしなければならない・・・。

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韓国から養子をもらい、東方神起以上のスターにするべく、英才教育を施す!?
なんてちょっと考えてしまったが、子供は私のおもちゃでも夢を叶える道具もないというのも分かっている。
赤ちゃんの時には分からなかった重大な病気を発生するかもしれない。
親なら全てを愛する事ができるが、果たして私にできるか?
しかし、愛情を注ぎ、慈しむ対象が欲しい。

イーサンくんのように「育ての親を愛している!!」というのが言葉の端々に感じられるような里親・養親に私がなれるかどうか、考えさせられた。

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ディナーのあと、チェルシーのG Loungeに行く。
カールくんも大人しく、私はアルコールを飲まず、みんなで静かにでも楽しく過ごした。
さすがに事件の後、イェーーーイの気分にはなれなかった。


趣味はKEN!こんな母親でも大丈夫かな?母になったらお酒は止めます!

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韓国のお母さん(オンマ)、お父さん(アボジ)、イーサンくんはアメリカで大学を卒業し、広告代理店に勤め、
立派に暮らしていま〜す!素敵な青年です!

親になる夢」への13件のフィードバック

  1. ピンバック: 午前3時半・・・感激!感動!でオフ会で終える!お疲れさまでした! « Deeeeep! New York! 2010

  2. イーサン君86年生まれに思わず親近感してしまいました。
    (85年生まれなもので。)
    カール君の3月の法廷、何事もなく済むといいですね…
    私、弁護士事務所で働いてて、学校もその系統なんですが、勉強のためによくカール君みたいにトラブった人たちが出てくる法廷を見に行くんです。
    アメリカはどうか知りませんが、きっとカール君の件ならコンビクトなんてことないはずです。もっと悪いことしてる人や常習犯な人だってポンポン釈放されてますから。比較の対象がなんとも言えませんけど…。

    バンクーバーも鯨のような女の子がイケメン3人とか連れてゲイバーいたりしますよ…
    うらやましいです。
    行動範囲がきっと一緒ですからバンクーバーでお友達とすれ違ってたかもしれませんね、私(笑)

    • りこさん

      弁護士事務所で働いているんですね〜。
      将来は弁護士ですか。
      勉強頑張ってくださ〜い!

      りこさんの仰る通りカールくん、何もないとないといいですが。

      「鯨のような女の子がイケメン3人とか連れてゲイバーいたりしますよ…」・・・ということはこれはアメリカとカナダだけの現象なのか、ヨーロッパはどうなのか?
      気になっています!

  3. 私のアメリカでのextended familyに養子を迎えたカップルが二組います。一組は、ユダヤ人のカップルで、アメリカ国内から男の子と女の子(共に白人)を生後数日で。彼らは不妊治療をしたけれど子供に恵まれなかったのですね。もう一組は、ドイツ系のカトリック教徒のカップル。実子が3人、さらにエチオピアから兄と妹の兄弟を、そしてガーナから女の子を養子に迎えました。どちらも幸せそうですよ。

    ユダヤ人のカップルとは、上の男の子が養子に来てから3歳くらいまで私も近くに住んでいたので、よく子守をしました。だから身近で養子をもらったカップルが、どんな風に親になっていくのか見る経験ができました。ちなみにここの子供たちにとって私はほぼ叔母さんです。

    結局、親も親にいきなりなるのではなくて、(生みの親でも育ての親でも)、子供を育てながら親として育っていくのだと感じます。

    私も10年位前に母を亡くして、しばらく自分の子供がほしいなぁと思ったことがありました。そういったら上述のユダヤ人のお母さんに、「シングルマザーで子供を作って産めばいいじゃない」と言われたのですが、一人親だと、自分に何かあったときに、じゃぁ、誰がその子を責任と愛情を持って育ててくれるのかが問題になると思いました。彼女はあっけらかんと「かかしの子供なら私たちが引き取って、立派に育てるわよ」といってくれましたけど。(実際、そうだと思いますけれどねぇ。やっぱりそう簡単ではありません)

    日本人の養い親に英語圏で育てられて、その養い親に何かあったとき、その子はどうなるんだろう、と考えてしまって。子供って、めぐみさんが書いていたように、たとえ殺人を犯しても自分を愛してくれるような、そんな愛がなくてはなかなか育つものではないと思うんです。自分に何かあったとき、誰が自分の子供(実子でも養子でも)、そんな風に育ててくれるのか。案外、Single parentになる覚悟ってそこらへんの見極めだと思います。

    • かかしさん

      いつも含蓄のあるコメントありがとうございます。

      特に妊娠・出産、子育ては、後先考えずに、若さ故の「勢い」でできてしまうことがあるけれど、その「勢い」すらが遠い過去のように思えて、衰えを感じる今日この頃です。うわぁ〜

  4. 偶然ですが、私もNYにKoreaから赤ちゃんの時に白人夫妻に養子に来て生みの親を全く知らないという知り合いがいます。やっぱり20代半ばくらい。

    子供、、私も欲しいです。お互い夢が叶うように祈ります。

    • akiさん

      同じ人ですか、もしかして!?

      うーーん、子供。
      欲しいとは思うけど、諦めています!
      akiさんの願いが叶うように、ニューヨークから念力送ります!

  5. アメリカは養子制度の上では恵まれてると思います。
    日本は40歳超えたら公的なところは紹介してくれませんし。

    いきなり養子を紹介してもらうのでなく、ちょっと養護施設のお手伝いとかをしてみたらどうでしょう。週末のショートステイ里親とか・・・

    megumiさんのブログって結構「子供欲しい」って記事があって、私かなりそのたびに感情移入して見ちゃいます(笑)
    ごめんなさいね。

    • mieさん

      いえ、いえ〜。
      自分では気が付かなかったけど、やっぱり子供欲しいネタは多いんですね〜。
      州によってはゲイ・カップルもシングルでも養子をもらうことができます!

      日本は40歳超えたら、公的なところは紹介してくれない!?
      なぜ???
      経済的にも40代の方が安定しているだろうに・・・。
      日本で女は特に40過ぎたら、楢山に行かなければならない!?

  6. 子供育てるときって、やっぱりパートナーがいて、二人で育てた方が
    いいのでしょうか?ってたまに思います。
    自分だけであれこれするには、経済力も必要だし~。

    カール君、面白いね、やっぱり。「白人顔で、日本人アクセント」
    またしても大爆笑してしまった。。。(笑)

    • momoたん

      白人顔で日本人アクセント!
      失礼だけど、笑えるでしょう!
      ほんと、面白いね!

      経済力のことを考えたらパートナーがいた方がいいかもだけど、経済力があったら無理に男はいらない!?っても思えるし、でもそれじゃ、人生さみしいぃーーし・・・。

  7. 素敵な話ですね。。
    とても素敵です。
    イーサンさん、立派ですし、幸せな様子が文面から滲み出ています。

    メグミさん、実の子を諦めるのは早いですし、メグミさん若いですから大丈夫ですよ!45過ぎたら「養子」を考えても良いかもしれないですね!^^
    18、19の子供?だと、母性は出るのかちょっと考えますが、(母性どころか恋ゴコロを抱いたりして 笑)小さな小さなBabyがメグミさんのために遥々やって来るのですから、
    メグミさんの腕の中で、小さな命を包み込んだ瞬間に、幸せの涙を流しながら、一生掛けてこの子を立派に育てあげて見せる!!!!!!!!!!

    と胸に誓い、その瞬間にその気持ちが「母性」になるのだと僕は思いますよ!
    明るく元気で、女性一人でNYへ来た逞しい精神をもったメグミさんですもの、立派な母親になれます!絶対。

    もの凄いエネルギーを使うと思います。「人」を愛し、育てあげると言うのは。悩みや心配、不安事も耐えないでしょう。
    けれど、それ以上の数えきれない「幸せ」が必ずあると思います。

    愛情を注げる人がいる、それこそが「幸せ」かもしれないですね。
    友人や親、兄弟、ペットにも言えることですね。

    メグミさんの将来の素敵な母親像に、乾杯!

    • Fumiさんにそう言っていただけると大変嬉しいですが、
      でも、やっぱり親にはならず、享楽的な生活を送る方がいいかもと思います。
      また近々、ご飯でも行きましょう!
      そうそうEast Villageのゲイバーは行きましたか?
      ご案内しますよ〜!うふふふ〜

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