元妻への手紙

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LA在住のルームメイト氏は元妻が再婚すると聞き、「謝罪の手紙」を送りたいと手紙を綴った話は以前お伝えした。
マドンナも信仰する宗教のコースを受講し、彼の指導者である女性がルームメイト氏の手紙を読んで「まだ送る段階ではない」と伝え、彼は送ることを諦めたが、再度、手紙を書き直し、今度は「OK」が出たから、元妻に手紙を送りたいと私に言ってきた。
私は「送らない方がいい。再婚した元妻を放ってあげるのも愛」とずっとルームメイト氏に言っているが、
彼は送りたい!!という気持ちでいっぱいなので私が説得しても無理なのは分かっていた。

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ルームメイト氏は女友達にどうしたらいいかと聞くと、「元奥さんは喜ぶはずよ〜」とみんなルームメイト氏の背中を押している。私だけが「送らない方がいい」と言っているという。
彼の女友達はアメリカ人だ。
ルームメイト氏は「文化が違うから意見が違うんだ」と言った。
アメリカとアジアの考えたからの違いというなら、
元妻は韓国系だがアメリカ人なので、他のアメリカ人女性と同じく喜ぶのではないかとルームメイト氏に言うと、
元妻は11歳の時に韓国からアメリカに移民して来て、アメリカ人というよりは韓国人であると言う。
「だったら、なおさら、送らない方がいいと思う。両親も韓国系アメリカ人じゃないんだったら、
娘の夫がゲイだと判明した事実は、humiliateしたことになるから、絶対、放っておいた方がいいと思う」
とhumiliateという単語を使うのは非常にはばかれたが、それくらい強い言葉を使わないと私の気持ちが伝わらないと思った。

humiliate
英辞郎から引用:
【他動】
~に屈辱{くつじょく}を与える、恥をかかせる、~をさらし者にする、へこます

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元妻はルームメイト氏と離婚後、LAを離れて対極にあるワシントンDCに移り、そして3年経った今年の夏に再婚した。
西海岸から東海岸に引っ越したということだけでも、過去とは完全に断ち切りたいというのが彼女の強い意志が伺える。

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ルームメイト氏は書いた手紙を私に読んで欲しいと言う。
私は「送らないほうがいいという立場」だから読んで感想を求められても酷いことを言うかもしれないから
読まない方がいいと言ったが、たった1人反対の立場だからこそ読んで欲しいと言われて、渋々応じた。

読んだ感想は、言い訳がましくて、偽善的で、悲しくなった。
私としては、大好きだったルームメイト氏に「俺はゲイだ!!何が悪い!!」とプライドを持って堂々と振る舞って欲しいのに
元妻に未練たらたらで、しかも、別の愛し方で愛しているよと都合の良いこと言い、
格好良くないのだ。
それに以前私に「女性のは湿っていて緩くて、男の肛門の方が締まりが良くて断然良いぃ〜」という発言も思い出されて、
綺麗な言葉で綴る手紙でも、実はそんなことも言われているのを元妻が知ったら〜と思うと、いたたまれなくなった。

元妻には人生を生きて死期が近づいたことを悟る70歳代、80歳代になった時に送る方がいいと切に思う。
それも伝えた。
ルームメイト氏は娘さんを交通事故で亡くし、彼女を轢いた運転手からは謝罪の言葉もなく、
辛く悲しい日々を送る母親とマドンナも信仰する宗教の勉強会で会い、母親は「運転手からお詫びとお悔やみの手紙をもらったら
私は一歩でも前に進める」という言葉にもサポートされて私の言葉には耳を貸さず、送る決意をさらに固めた。

交通事故の遺族とブロークバック・マウンテンの妻の立場・・・。
どうなのだろう・・・。
うーーーーん。

人生の新しい章を生きたいから、区切りをつけるために送りたいと言うが、手紙を読んだから
更に自分勝手な言い分だと思った。

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やっぱり、ルームメイト氏は元妻へ手紙を送った。
元妻の新居に。
新しい夫と住む場所に。
100ドルの結婚のお祝いの商品券とともに。
ちなみにルームメイト氏は、離婚の際に慰謝料を日本円で700万円払ったという。
3年間の結婚生活。
4年間の交際期間。
計7年。

元妻からの返事はない。
ルームメイト氏は、もしかしたら返事が来て、今度は友人として親交を深められるかもという期待があった。
新居の住所を書いたメモはビリビリに破いて捨てた。二度と彼女には連絡しないと言っていた。

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元妻へ

あなたと離婚してから私の心は大きな喪失感に襲われました。
20代のほぼ全てを一緒に過ごして来たあなたを失ったのは大変辛いことでした。

私はゲイであるといいう事実を隠して生きて来ました。
家族にもあなたにも、そして自分自身からも隠して生きて来ました。
「普通」の人生を生きたいと思い、ゲイであることを恥ずかしいことだと思っていたからです。
ゲイであることをずっと受け入れることができませんでした。

あなたにしたことを思うと許されることだとは思えません。
私があなたに与えた苦痛は計り知れないと思います。
ただあなたに言えることは「SORRY」という言葉だけです。
それしか言う事ができません。

再婚したと聞き、大変嬉しいと思います。

愛し方は違うけれど、私はずっとあなたのことを愛していたし、これからも愛し続けます。
あなたから連絡はもらえるとは思ってはいませんが、
私と話したいと思ったら、いつでも連絡ください。

ルームメイト

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手紙はもっともっともっと長い。
ルームメイト氏がゲイであることを元妻にどう伝えたのか、それが一番気になっていたことである。
離婚の際に元妻は「正直じゃない。嘘つき」とルームメイト氏に言ったという。

元妻へ手紙を送ったことで、ストレート男として偽善的な生活を送ろうとしていた自分と区切りをつけ、
ゲイとしてプライドを持って生きるということなのだ。
「手紙送るのを反対活動」を続けて来たが、彼は送ってしまったのだし、
それに彼の友達とすれば、彼を応援してあげるべきだと考えが変わり、送ったことに関しては責めたりしていない。

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ところで、手紙を受け取った元妻はどんな気持ちだったのだろう。

1 読まずに破り捨てた
2 読んで破り捨てた
3 読まずに取っておく
4 読んで取っておく
5 夫が最初に受け取り察知して、読んで捨てた

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元妻がルームメイト氏がゲイであることを知ったかというと、
ルームメイト氏とニューヨーク在住の恋人との間で交わされたメールを読まれてしまったから・・・。

***今日の東方神起****

ジェジュン主演の「天国の郵便配達人」は、ルームメイト氏の元妻へのメッセージも配達してくれるのかな。
そしたら、私はルームメイト氏への手紙をジェジュンにお願いして配達してもらおう。
で、ついでにジェジュンにも手紙を書いて、うふふふ〜。独自のストーリー展開!

ってもう、なんでも東方神起ネタに結びつけてしまう。

posterheven
私の想いも配達して、自分に届けてね!

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元妻への手紙」への2件のフィードバック

  1. 送ってしまったのですね。
    カルマが返ってくるという考えは仏教だから、これはルームメイト氏とは
    結びつかないけど。
    私は2番が有力かなと思います。自分の夫が浮気をしてるだけでも
    相当にショックだったはず。相手を知ったら長いこと裏切られてたと
    元妻は感じてしまったのではないかと思います。

    ちなみに私たちのダーリンはキリスト教ジュセヨ。

    • momoたん

      私たちのダーリンはキリスト教なのね!
      カールくんもそうだよ!
      韓国は熱心なクリスチャンだよね!

      ルームメイト氏は手紙を送って、すっきりしたようです。
      私も2だと思う。
      実は、私はルームメイト氏が書いた手紙を後で読んで泣きました。
      父親になって普通の家庭を作ろうとしたけどできなかった悲しみが伝わってきて、また元妻への「愛」を感じて、悲しみと嫉妬の涙です。どんな形でせよ、愛してくれる他人がいるということはうらやましいです。

      私たちのダーリンはたくさーーーんの人から愛されていますよね〜。

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