オブセッション【obsession】

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ジャスティンと恋人のカークとハリウッド・ブルーバードを歩き、ダイナーでお茶をして、
車でルームメイト氏のお宅まで送ってくれた。

1時過ぎだったが、ニューヨークでは午前4時である。
眠くて仕方がなかった。

ジャスティンは「今度来るときはルームメイト氏の家じゃなくって俺の家に泊まれよ!蛇が2匹いるけど。ははは〜」と豪快に笑った。蛇を飼ったことでルームメイト氏と決別したジャスティン。

ルームメイト氏からは玄関の鍵は開けたままでいるからとテキストが来ていたので、
そっとドアを開けて、お家の中に入る。

暴力元恋人の部屋のドアは閉められていて、きっとルームメイト氏は彼のベットに寝ているんだと思った。
胸が締め付けられる思いで、ルームメイト氏のベットルームに向かうと部屋の中から
「メグミ? 帰ってきたの?」とルームメイト氏の声。
「うん」と気のない返事をするが、暴力元恋人と一緒に寝ていないことで安堵する自分がいた。

「カールと一緒だったの?」
「ううん、ジャスティン」
「楽しかった?」
「うん」

「顔を洗っておいで。早く寝よう」とルームメイト氏に言われた。

私はバッグを置いて、バスルームに行って、お化粧を落とした。
セクシーなネグリジェは絶対着ないでねと言われた通り、Tシャツを長くしたような味気ない寝間着を持参したわけだが、
着替えて、ルームメイト氏が眠るベットに入った。

まさにここが私の弱い所なのである。
リビングルームのカウチで寝るとか、断固とした意志で、怒りを表現すれば良いものを
少しでも一緒にいたいという気持ちが彼の隣に体を滑り込ませてしまった。

しかし、怒りを見せるためにルームメイト氏に背中を向けた。
ふと背中に何かを感じるものがあり、ルームメイト氏の方を見ると、ルームメイト氏の目と目が合った。
既に眠っていたと思っていたから驚いた。
暗がりだが、彼のブルーアイが私を見ていた。

「わたしのこと怒っている?」
「うーん」と言葉を濁す。

・・・と、私をギューと抱き締めて来た。

軽いハグではない。
彼の体は私の体に密着してきた。
私の顔は彼の胸にある。
彼の鼓動が聞こえる。
彼の手は私のお尻をさすり・・・、
そして、彼の股間が・・・。

なぜ、こういうことをしてくるの?
ルームメイト氏・・・。

あらがうのは無理である・・・。

オブセッション【obsession】」への8件のフィードバック

  1. めぐみさん、大変でしたね。
    ルームメイト氏には、彼なりの言い分があるのでしょうし、
    彼の中でのめぐみさんのイメージと
    めぐみさん自身とは重ならない部分も多いのでしょう。
    それでも、セックスもどきが展開しそうなパーティーに
    ストレートの友人を連れて行くのはなしですね…。

    私の週末は、楽しかったです。
    友人のこれまた古い(大学時代の)友人(ゲイ)もやってきたので
    プール三昧に、バーに、ダンス、
    それから別の友人宅でのケイターを入れた大きなパーティー。
    ゴシップと内緒のひそひそ話、
    とてもビーチの夏らしい週末でした。
    しかし、ビーチでカクテルを飲んで自転車で戻ってくるとき
    思いっきり酔っ払い運転でした(笑)

  2. と、いう前回の訪問の後にまたLAに向かわれたのですから
    何かが、あるのでしょうね。

    セクシャリティーをきれいに括ることなんて多分できないでしょうけれど。
    それとこれは・・・どうなんでしょうねぇ。
    男と女、両方と寝るのが悪いとか言うことではなく、
    別れる予定の男と
    わざわざ遊びに来た女友達がいるときに寝て、
    同じ晩に女友達にも手を伸ばしますか。
    one night standでも相手にすればいいのにって思いますね。
    一時は恋人として一緒に暮らした相手と
    自分に好意を持っていると分かっている女友達。

    ジャスティンの「自己中」発言、
    的を射ていると感じさせられます。

    相手という人間への思いやりよりも
    自分のかわいそうさが先に立つ感じ。

    ごめんなさい、今日はとっても辛口です。

    私も今夜からまた友人とビーチハウスです。
    このところ、友人のパートナーは
    家族に病人が出て留守にしがちなので
    私が週末の相棒をしています。

    • かかしさん
      週末はいかがでしたか?
      ビーチハウス!憧れの響きです!
      私はなるべくLAという言葉を見ずに聞かずに暮らそうと思ったのですが、無理なことに気が付きました(笑)

  3.  ルームメイト氏は、多分ストレートでもわりと難しいタイプの男性ではないでしょうか?
     
     言わずもがなで、恵さん自身がよくお分かりのような気もしますが・・・・。

     彼自身もどうしたら良いか分からないのだと思います。
     
     あと、性的にはやっぱりかなり女性がイケル口(良さを知ってしまっているというか)なゲイなのかな?とも思いました。
     女性との結婚生活はそれなりに、物心共に彼にとって良かったのではないでしょうか(恵さんを前にして、昼間と夜の特殊な状況のゲイセックスですら満たされない程に)。

    ゲイだけれど心も体も女性(恵さんを)を必要としているように思えました。

     それだけに、難しいのかな?と思いました。
     多分、女性経験のないカール君のほうが、無邪気に女性と(も)居られるのではないでしょうか。

     勝手な解釈ですね、ごめんなさい

     でもこれも一つの愛の形かと思いますよ。

    • 玲さん
      セクシャリティーって竹で割ったようなものではないので、曖昧で、かつ人によって度合いが違う・・・
      家族を持つというのが理想なルームメイト氏には(諦めていない)、ゲイである自分自身を完全に受けていないような気がします。
      問題がそこにあって、私にも波及しているような・・・

  4. ああ、メグミさん・・・(涙)。自分でもよーくお分かりだとは思うし、 stating the obviousではありますが、メグミさんのルームメイト氏をめぐる言動は「恋は盲目」そして「惚れた者負け」ですね。「君子危うきに近寄らず、なんて無理!」というか。わたしも基本的にそんな感じなので、読んでてとっても切ないです。この後、どんな展開になったのでしょうか。気になります。昼ドラ或いはソープオペラちっくと思う人もいるでしょうけど、本人の胸は張り裂けそうですよね・・・ストレスは万病の元ですから、気をつけてくださいね。メグミさんに(そしてわたしにも!)、遠くない将来、継続的な心の平穏が訪れますように。

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