お通夜(WAKE)

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場末のゲイバー仲間のひとりのお母様のお通夜(英語ではwake)に行って来た。
とっても仲が良いというわけではないが、「たまには男性自身をさわらないと感触を忘れてしまう」と言っても
引かずに思いっきり触らせてくれるゲイ友だ。
ゲイガイズは私の「普通言わないだろう」の発言を受け止めてくれるから、嬉しいのである。
彼は私が日本に行ってバーに顔を出さないでいたら、「ベイビー、どこにいるの?さみしいよ」とメールを送ってくれて、ジーンとしてしまった。
孤独な生活のニューヨーク。
日本人の女なんてどうでもいいかもしれない。
しかし、そんな私を心配してくれる彼のことを思うとまだそんなに親しくはないが、
母親を亡くした辛さを少しでも慰めたいと思ってお通夜に出た。

初めてのアメリカでのお通夜だった。
彼はヒスパニックなのでカソリック司祭が来て、もちろんお経ではなく、聖書の言葉を唱えていた。
キリスト教の基本は、人間は罪人だ。
だから、彼女も罪が清められて主イエス・キリストがいる天国に行くという話を司祭がした。

お棺は思いっきり開けられていてお母様の姿が見える。
お化粧もして洋服を着て、それもよそ行きの様子で着飾っているし、手も日本のように組まれているわけではなく、
右手の上に左手が添えられて、高価そうな十字架のネックスレスが絡められていて、今にも起きてきそうな雰囲気である。
血液を抜き、内蔵も取って、遺体に保存液を入れるで(ドラマ、6フィートアンダーから)、いわば剥製状態するらしいので、まるで生きているみたいに見えるのは当然なのかもしれない。

ゲイ友のボーイフレンドも来ていて、親族の席に座っていたし、家族ともハグをしていたので、
公認の仲なのだと思った。
そこまで話したことはないので事実は知らないのだが。

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お母様は肺気腫を病んでいた。
酸素吸入の機械がなければ呼吸できなかった。
しかし、もう機械はいらないといわば死ぬ事を受け入れる同意書に署名して、
機械を外し、モルヒネを打ってもらい眠るようにして死んだという。
医師4人が面接をして、それでも意志が変わらなかったという。

病気で苦しむことに疲れた・・・そう言っていたらしい。

ゲイ友は機械を外したお母様に一晩病院で付き添い、よく朝息を引き取ったという。
享年60歳。

アーメン&合掌

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