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眠れない。

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ドキドキして眠れない。
このドキドキは心配のドキドキである。

子宮頸癌の2回目の検査の結果、「癌ではないが、細胞が今後癌化するかもしれないし、しないかもしれないの状況である」と婦人科の医師から電話があった。
私の担当医はアメリカ人の女性だ。
単語を言われた時に初めて耳にするものがあり、スペルを言ってもらい、メモして後で辞書で調べて、分かった次第なのだが。
医学用語は本当に分からない。
だから、衝撃は電話を切った後、調べた後にやって来た。

明日、その詳しい話とともに今度は子宮体癌の検査をする。

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前回のBiopsy(組織を切り取って調べる検査)の際、切り取る瞬間が非常に痛くて叫んだ。
日本語で叫んだ。
「痛いぃ〜〜〜」
看護師さんに「Hold my hand」とお願いして手を握ってもらった。

明日の検査も激痛なのだろうと思うとドキドキして眠れない。

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ZARDの坂井泉水さんは子宮頸癌で亡くなった。
癌だと決まったわけではないが、このまま進行して、癌化するかもしれない。
若くはないが、死ぬには若いと言われる年齢で死んでしまうかもしれない。

女として生まれたからには妊娠して、我が子を産んで、母になり、育ててみたかった(泣)。
体外受精を試みても我が子は無理だと思う。

私は不細工で、勉強もできないし、運動も不得意で、しかもぶよぶよに太っていて、近眼だし、それにアル中だし、そんなマイナスの遺伝子を我が子に残して自分と同じ苦労させるよりは、赤ちゃんを産んだけど、何かの理由で育てられない人の子供を私が代わりに育ててもいいではないだろうかと思い始めた。

アメリカは独身でも養子をもらうことができる。
もちろん、無料ではない、お金を支払ってだ。
日本人の赤ちゃんを養子に迎えたカップルがいるが、数年待ったと聞いた。

ルームメイト氏の精子で妊娠!と考えていた時も、シングル・マザーで育てる決意はしていた。
「母」になったら、酔って帰ってくるなんてことは絶対したくない。
これまでの享楽的な生活から「足を洗う」ことになる。
心の虚しさをお酒や愛される可能性のないと分かっていてもそんなゲイの男性に囲まれることで埋めようとしていたが、虚しさではなく生き物として「母」になれないフラストレーションや怒りだったと思う。

実現したら、長生きしてなくてはいけない。
20代で母になった人とは違う。
養子の赤ちゃんが成人する頃は私はもう老女だ。

養子だが「赤ちゃん」の可能性があることで、前向きに、自分の病気に立ち向かえるような気がする。シングルマザーでも、たくさんのお父さん(ゲイ友)に囲まれ、それに彼らは私よりも母親的に違いないし、それはそれで幸せではないかと思う。