戦いに疲れる

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ブーツのヒールがすり減ったのでキャップを取り替えに近所の靴の修繕屋さんに持っていた。
(日本語ではなんと言うのだろう)
2時間後には出来ていると言われた。

ブカラ・ユダヤ人の移民のお店で彼らはロシア語を話す。
店長らしき人物に直してもらうと出来が良いのだが、もう1人のおじさん、歳の頃は55歳位に
修繕してもらうとさらに壊れて靴が戻って来た経験があったので、今日はその不器用なおじさんが
働いていないのを確認してお願いした。

しかし、靴を引き取りに行くと、不器用なおじさんが靴の修繕を担当していた。
「もしかして・・・私のブーツは・・・」。
私の悪い予感は思いっきり的中した。

ヒールのキャップは隙間があってちゃんとハマっていなかった。
やっぱり。

私ははっきり「隙間があるからちゃんとはめてください」とお願いした。
ニューヨークに住み始めた頃は言わずに黙って我慢した。
しかし、今は違う。
はっきり物が言える様になった。

不器用なおじさんは直してくれたが、見るとヒールの皮革がめくれて穴がで出来ていた。
さらに悪化している。

「めくれて穴があるよ」と指摘すると言い訳を言い出した。
「皮が乾いているからだよ。今は乾燥しているし、仕方がない・・・」と延々続く。
「でも、直す前はめくれていないし、穴もなかった。何かする度にひどくなる」と強気に出る。
「はぁ〜」と大きなため息をつかれる。
呆れてため息をつきたのはこっちの方だ。
「ノリでくっつけるから」と不器用おじさん。

5分位待つ。

ノリで接着されたらしいが、
ヒールを見るとキャップとの隙間はそのままだし、穴は靴墨を塗って隠されていた。
これで職人としてお金を取れる技ではないのは明らかだ。

「どうしてちゃんとしてくれないんですか? 説明してください」と言った。
負けない。

満足できないからお金を払わなくてもいいかもと思ったが、不器用なおじさんにも生活がある。
「最低のできにでもお金を払うから、おつりと領収書をください」
私はお金を払った。

不器用おじさんは、自分の技が酷いにもかかわらず、文句を言う私が悪いという態度で
おつりを私に渡してから、思いっきり「ふん」と言って奥に入ってしまった。
決して「すみませんでした」とは言わない。

「何なの〜、このおやじぃ〜」と怒りとともに泣けて来た。
どうしてこんな思いをしなくてはいけないのだろう。

不器用な男が働く店というのを分かって靴の修繕をお願いにし行った私が悪いのである。
日本では決してこんな思いはしないはずだ。
サービスのスタンダードが世界高水準の我が祖国、日本。

もう一軒、近所にあったのだが、そこに行っていれば私のブーツのヒールはぐちゃぐちゃにされずに
済んだのだ。つまり、不器用な男が働く店を選んだ私が悪いのである。

お金まで払って、嫌みな態度で接せられ、修繕に出したはずなのにさらに悪くなって戻って来る・・・。
アレルギーなのか体調が悪く、追い打ちを掛けられた不器用オヤジの態度にアパートに帰り着いた後大泣きしてしまった。
愚痴る相手もいなく、こうしてブログにしたためている次第だ。
それにしても、どうしてこんな酷い土地、ニューヨークにいるんだろうと思う。
戦いに疲れた。

自己防衛のためにいつも戦闘態勢でいないといけないニューヨーク。
日本の方が100万倍文明社会だ。

ニューヨークに女が1人で暮らすということは、ジャングルに武器も薬もなく真っ裸な状態で、
いつ敵が襲ってくるのか、神経を張りつめながら、周囲をグルグル、そして目をギラギラさせながら「いつでも来いよ」という無防備な戦闘態勢が24時間そして365日続くようなものだと思う。

この戦闘態勢の習慣が身に付いてしまった大和撫子が日本に帰ると「気が強い洋行帰りの女」として日本社会では受け入れてもらえない。
はぁ〜、悪循環であ〜る。

戦いに疲れた・・・。

戦いに疲れる」への9件のフィードバック

  1. もしかしたら物足りなく感じる事もあるかも(^_^;)
    遊ぶ相手や弟・・・という感じで一緒に居るのは楽しいのですが、彼氏(パートナー)となると・・・。

  2. uiさん

    女性化している男性が多いということは平和な証拠でしょうか??
    ネットの記事で読みましたが、草食系の男性は私の好みですね〜。
    ストレートだけど、ゲイガイズみたい!

  3. 本当に『ゲイ??』と確認したくなる若い男の子・・・増えています。
    自然と女子と馴染んでしまい・・・。

    男臭い男性でも、女性に対して消極的な人・・・増えています。
    なので、男性集団で飲んで遊んでいます・・・。

    女性がどんどん強くなる分、男性がどんどん優しくなっていますよね。
    それでバランスも取れているので、自然と草食系が増えていって・・・。
    性欲も減退してしまうようです。

    日本の女性が海外へ男を探しにいく時代がくるかもしれませんね(^_^;)
    野性的な本能を持つ男性との出会いを求めて・・・。
    (馬も野生ですからね~♪)

  4. おしゃるさん

    おひさしぶりです!
    お元気ですか???

    私が日本に帰ってもうまくやって行けますかね〜!
    やったぁ〜!
    将来的には帰るつもりでいます。
    日本に対して希望が持てました。
    でも、もともと気は全く強くなく、打たれ弱いタイプなんですが、
    大丈夫かな?

    恋人や夫はいらないので、ゲイの日本男児100人とお友達になりたいです!

  5. momoたん

    一喜一憂を楽しむ!
    これがニューヨーク生活の醍醐味なんすね〜。
    た、た、確かに!

    今日もストリートを歩いていて、むかぁ〜と来ました。
    後ろからぶつかられて「エクスキューズミー」も言わないので、
    睨んだら、英語でもスペイン語でもなく、多分ロシア語を話す3人組でした。ぶつかったら直ぐに「エクスキューズミー」を言うアメリカ人が素晴らしく思えました。

  6. uiさん

    日本男児は草食系が増えている・・・という記事を私も読みました。
    性欲に対してがつがつしていない・・・。
    平気で添い寝できる男子。
    ゲイじゃなくってですよね???

    男性に抱かれたいのなら海外に脱出しなければならい日が来るかもしれませんね〜。

    ところで、馬も草食動物ですが、スゴいですけど・・・(失礼しました)。そういう意味じゃないですよね、この場合は。

  7. 恵さん
    お久しぶりです!久々だったので、たまっていた分のブログを一気読みしてしまいました~!
    アレルギーの具合はどうですか?
    どうか無理しないように、そしてやっぱりアレルギー源を調べるテストを受けに行った方がいいんじゃないかと思います。

    ところで私の会社には「NYで戦闘態勢の習慣が身に付いてしまった大和撫子」がいます。(たぶん彼女は元々日本にいるときからそういう気質だったんだとおもいますが)
    そして「気が強い洋行帰りの女」として日本社会に受け入れられてバリバリ仕事してます。
    ちなみにうちの会社の社長はずっと日本在住ですが、そんな彼女よりももっと芯が強くて素晴らしい女性です。
    (そしてちなみに2人とも年下の男性と結婚していますし)
    そして業界にはそんな女性がたくさんいますよ! 
    私の憧れる性格の持ち主達です。 彼女達の強さの4分の1ぐらいでいいから欲しいな~と思っています。
    確かに日本はまだまだ男性中心の社会かもしれませんが、そんな女性達が男性に負けじと活躍できる社会もだんだん増えてきているのですね~~

    余談ですが、うちの会社に入社した男性はみなすぐに辞めてしまいます…汗 

  8. NYへ行くと、ぶっきらぼうな対応だったりサービスの悪さに、こちらはそちらへ足を運んでるから我慢しなきゃいけないんだよね~、と思わされることがたくさんあります。遊びに行くだけでそうなんだから、生活してたら順応せざるを得ないのか、、、。
    怒りの矛先がないですよね。それでもいい時はと~っても楽しいのが、有り得ない世界が待ち受けてたり、それがNYだから。。。
    日本みたいにフラットな状態で過ごすのは難しいのかもしれないですけど、一喜一憂を楽しむ??それに尽きるのですかね~。

  9. 私も偶然、昨日ヒールのキャップを交換しに行って来ました。
    伊勢丹に入っている靴の修理専門店なので、問題なく済みました。
    日本では考えられない事ですよね。
    本当に色々と話しは聞いていますが、改めて驚いてしまいます。

    常に闘う体勢で・・・は本当に疲れてしまいますよね。
    日本の女性も独身の年齢が高くなったり、仕事の地位が高くなっている女性は《戦闘モード》でいなくてはいけない世の中になってきている様に感じます。
    草食(動物系)男子が増えている・・・というのもあるのかもしれませんが・・・。

    まだまだ体調も悪い様ですし、好きな事をしながら静養して下さいね。
    外に出るのは気分転換にはなりますが、やはり自宅でゆっくり過ごす事で体が休まると思います。
    ワインが飲めないならお茶やお水を飲んで、体内から綺麗にしていくのも良いですね。

    泣きたい時は愚痴って下さい!
    いつでも受け止めますよ!!

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