悲しみの深海。

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元彼氏とよく連絡を取り、会うようになった。
ゲイガイズとの約束(クラビング、バー・ホッピング)が第一なので、ゲイガイズとの約束がない時に会う。
「ゲイの方を優先するとは・・・」と言われるが、
「アンタと一緒にいても楽しくないから」とはっきり言う。

話はつまらないし、ファッションはダサいし、美的センスはないし、色気はないし、甘えてくるし、
ストレートだし、何も私にとって良いことなどない。
セックスしたい!と全く欲情もしない。
私がゲイガイズと遊ぶようになったのは「自分の責任」だとなぜか思っている節がある。
不思議なことに、ゲイ友と一緒にいる時とは感じることがない、安らぎのようなものがある。

でも、「よりを戻す」のは格好悪いと強く思っている。
なんだかモテない結果、戻ったのがアリアリなのがイヤなのだ。

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元彼氏とよく連絡を取り、会うようになったのは理由がある。

元彼の父親が亡くなった。
元彼が10歳の時に父親は家を出て行った。
元彼のお母さんである妻を捨て、子供を捨て、家を出た。
元彼はお葬式に参列した。そして親戚のおばさんが元彼に言った。
「離婚してから、アンタのお父さんは同性愛者になったんだよ」と。

離婚してから同性愛者になったのではなく、ゲイだった男性が女性と結婚して子供まで授かったが、
やっぱりヘテロの生活に堪えきれず妻と子供を捨てたのだと思う。

元彼は涙をこぼしながらこう言った。
「あの人はボクのお母さんにとっても冷たくって大嫌いだった。でも、ボクには自転車を買ってくれたし、勉強も教えてくれたこともあるんだ。良い思い出もあるけど、でもお母さんには酷い夫だった。ボクは大嫌いで恨んでいた。ボクはホモフォビアじゃないから、あの人がゲイだったと知ってショックを受けることはない。あの人の話し方や身振り手振りを思い出そうと努力したんだ。ゲイぽっかったかなぁと思えば思えるけど正直、分からない。お母さんに酷いことをした男だからずっと恨んで生きてきた。ゲイだったから、お母さんに辛く当たったのかなぁとその理由が分かるような気がする。だったら、結婚しなきゃ良かったんだ。ボクも生まれなかったし、お母さんも幸せでいられたのに・・・。誰も苦労はしなかった。あの人に会いたいと言われても会わなかったし、病気で苦しんでいると聞いても助けようと思わなかった。でも死んでしまった。ひとりで寂しく死んでしまった。もう会えない。自分の根源を失ったようで辛いんだ・・・」

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お父さんがクローゼット・ゲイだった場合、子供はどう思うのだろうと最近考えていた。
こんなに私の身近にいるとは正直驚いたが、子供にとって父親が同性愛者ということは問題ではなく、
母親と自分を捨てた・・・ということが心の大きな傷になる。

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親族を亡くすということは辛い。
想像以上に辛い。
元彼は悲しみの深海にいる。

悲しみの深海。」への4件のフィードバック

  1. akiさん

    Sex and The Cityの脚本家はゲイですよね、確か。
    ニューヨークの女性の気持ちを描けるなんて、すごいなぁと思います。

    自然にそうなっていくということなんですね。
    抗う必要はないのかな。
    でも、嫌なものはイヤですからね〜。

  2. どりこさん

    そうですね〜。

    ゲイに生まれるのは選択ではありません。
    私がゲイ友と過ごすのは私の選択ではありますが、
    自然の流れのような気がします。

  3. どういう人とこの後の人生を送りたいのか・・
    年齢を重ねると選択があると気づくだけに考えてしまいますよね・・。この人はこうだから、こう・・とか。

    Sex and the cityにすっかり影響されている為か、映画版でCarryがMirandaに言った、そして最後に自分もJohnとそうなった・・「こうするじゃなくて、そうなるのよ」的な言葉が印象的です。

  4. わたしの叔父はゲイだったんです(^-^)
    恵さんも私もゲイガイズに不思議な縁。。。というか 
    何か があるのかもしれないですねー。
    そう思うと 全てが自然のコトのような気がします。

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