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暗黒の世界に閉じ込められ、己の不幸な宿命を呪う。

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ホルモン具合が心にも影響して、女性は落ち込む。
(ホルモン具合と書くと焼き鳥のホルモンの響きがあるが、女性ホルモンのことであ〜る)
PMS(premenstrual syndrom)、そして、月経前症候群と日本語では言われて世間的に認知もされている。

私の場合は、排卵の時期お腹が張り、歩くとお腹の中に響いて痛く、
心は果てしなく落ち込み、悲観して泣いたり、誰とも会いたくなくなる。

辛い時は、非常にお腹が痛くて、頭の中に暗雲が立ちこめ、
このまま一生晴れないのではないかと思うのである。
度合いは毎月違うが、最近はそれほど酷くはなかった。

***

しかし、久しぶりに「重い」のが訪れた。
世界の色が一挙に灰色になった。
総天然色から白黒の映画になった。

全てマイナス思考。
心に巨石がのしかかり、
頭の中は暗雲。
体は深海の奥底の太陽の光が全く届かない。

カールくんからの夜遊びのお誘いも断った。
会いたいけど、会いたくなかった。

楽しいカールくんとの夜遊びを断るくらい落ち込んでしまったということなのだ。

そんな精神状態で、私がしたことは、ずっと座って、午前11時から午後6時まで、ルームメイト氏とケータイでテキストし、そしてコンピュータでメール。
ルームメイト氏!仕事しなくていいの?大丈夫なの?
と思うが、私の不安や不満を聞いてくれることに感謝する。

ケータイにテキストがくるのは、ルームメイト氏がコンピュータの前にいない時だ。
そして合間にプラハの君とチャットをした。

プラハの君は大学院のプログラムの一環で、現在、イギリスはリバープールの美術館でインターンをしている。寒いらしい。それにまだセックスはしていないらしい(笑)。

ルームメイト氏にプラハの君に私をもやもや〜させた罪作りなゲイガイズとデジタルの世界ではあるが
繋がっている喜びを感じるのだが、しかし、状態は全く変わらず。
頭はどんなに重いスーツケースより重く、口はへの字に曲がり、これから笑うことってあるのだろうか?
と身も心も暗い灰色の世界に閉じ込めらたまま。
あがいてもダメなのだ。
ひたすら、時が過ぎて、私の体のどこかがホルモンを調整して穴の底から私を引き上げてくれるまで
待たなければならない。

***

いつものならカールくんと待ち合わせて遊びに行く時間なのに、私はカウチに寝転がって
ため息をついていた。
「はぁ〜」
何度も何度も。
「はぁ〜、はぁ〜、はぁ〜」

ケータイにテキストが来た。
きっとルームメイト氏がオフィスから自宅に帰る途中の車で私を心配してテキストを送ってくれたのだと思ったが、テキストをくれたのはカケル青年だった。

「メグミさん!ボク、今、メグミさんの近所の場末のゲイバーにいます!
ビルもいるし、今から来ませんか???」

えええ〜?
カケル青年が近所の場末のバーにいる!?
それにビルも???

カケル青年がいる近所の場末のバーまでは歩いて3分である。
気分は優れないが、礼儀として挨拶だけでもと支度をして出掛けた。

***

暗黒の世界に閉じ込められ、未来も見えず、不幸な運命を呪っていたのだが、
カケル青年に会い、カケル青年のハンサムなブラジル人の友達(ゲイガイよ〜)に会い、
ビルに会い、先週のパーティーで知り合ったビルの友達2人と再会し、
時間はあれよ〜、あれよ〜と過ぎて、自宅アパートに帰ってきたのは朝の6時!!

私って落ち込んでいたんじゃなかったけっ?
あれ〜〜〜?
ははは〜

気が付いたら、薔薇色に世界は転換していた。
なんと3人のゲイガイズと知り合いになり、電話番号を交換した!!
今度、一緒に遊びに行く約束までした!
ゲイの友達100人の野望にまた一歩近づいた。
電話番号を交換したのはアメリカ人2人とフリピン人1人であ〜る!

PMSから脱出!
暗黒の世界から、虹色の世界に戻って来た!
カケル青年!誘ってくれてありがとう!