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ルームメイト氏からの白い封筒 2

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アイビーリーグのひとつである名門コロンビア大学卒のジャーナリストのアパートでの
ルーフ・トップ(屋上)・パーティーの参加者は、私を含めて5人。
場所は近所のイーストビレッジのアパートで、
私以外の4人はストレートの独身男性だった!
30代後半。
しかも、全員、コロンビア大学卒である。
全員185cm以上はある長身の白人男性で・・・、
ここまで書けば素敵な男性に囲まれて、それにロケーションはマンハッタンのアパートの屋上で、
なんて菊楽恵って幸せなの!!と思うだろうが、
私を含めてたが、全員腹が出ている(笑)。

それに、期待したほど、YEAH!YEAH!YEAH!的な盛り上がりがあったわけでもなく、淡々として落ち着いた時間だった。つまり、何もわくわくするような事件がなかったのだ。

私はルームメイト氏宅のプール・パーティーと同じようなもの(ドキドキ、裸、ハンサム)を期待していったので拍子抜けだったのだ。
冷静になって考えてみれば、ストレートの男性が男同士いちゃいちゃするはずがなく、私が何を期待したのを想像されると赤面してしまうのだが・・・。
いやぁ〜ん。
ルーフ・トップ(屋上)・パーティーという仰々しいものではなく、屋上での飲み会だったというのが日本語的には適切な表現だ。

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話題はアメリカ大統領選挙の話だった。
4人の男性のうち、3人が民主党で、1人は共和党支持者。

その話に耳を傾けながら、屋上に作られたテラスを観察する。
ジャーナリスト宅のリビングルームに螺旋(らせん)階段があり、そこを上ると屋上に出られるのである。

海辺のボードウォークのような板張りの床のテラスがあり、安そうなテーブルと椅子が置かれてある。
植木鉢が数個あるのだが、植物は枯れ、鉢はいい加減なプラスチック。
キャンドルなどのデコレーションも適当に床に置かれ、
全く気が使われていないのがありありだ。
荒れ地のような感じである。

眺めはエンパイヤーステートビルが見えるくらいで絶景というほど高い建物ではなかった。
しかし、悪い点ばかりではなく、開放感があり、夜風がやさしく、気分をほぐしてくれたし、
星の代わりに上空を飛ぶ飛行機のライトの点滅が綺麗だった。

ルームメイト氏だったら、表面が装飾された見た目なも豪華なプランターに色とりどりのお花を植えて手入れを
して皆が楽しめるようにしただろう。
飾りつけも椅子やテーブルのデザインにもだわり、お金をそんなにかけなくとも
ゴージャスなテラスにするんだろうなぁといつの間にかルームメイト氏のことを考えていた。

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5人の中でお腹の出っ張りが低い、飲み会のホストであるジャーナリスト氏は笑顔が素敵で
ダーリンにするなら彼かなぁと思うが、テラスをかわいく装飾するなんて全く考えないのだろうなぁと思った。
お金と時間があったのなら、彼の興味はテラスのデコレーションとは全く別のところに投資されるのだろう。

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屋上での飲み会を後にして、自宅アパートに戻ると、白い封筒が目に入った。
読みたくない本でも送って&贈ってくれた人の好意を無下にしてはいけない、せめて開けて、
タイトルぐらいは確認して、お礼のテキストぐらいはしようと思った。

はさみでチョキチョキ、封筒を開ける。

ペーパーバックが入っていた。
本だ。
やっぱり・・・予想した通り、宗教の本・・・かな?
あ〜あ。

表紙を見てみると、Everything Men Know About Womenというタイトルの本。
訳すれば、『男が知っている女の全て』だろうか。
世界的なベストセラーとある。
20周年記念版と書かれている。
筆者はDr.Alan Francis。
宗教にしてはタイトルが変だし、デザインも軽めだ。
そっかぁ~、宗教の本ではなく、
『地図が読めない女』のような男女の恋愛の温度差を探る本に違いない。
恋愛に関する指南書だった。
ゲイのルームメイト氏に恋して悩んだり、それに中々恋愛ができない私を思って送ってくれたに違いない。


『男が知っている女の全て』 アラン・フランシス著。

パラパラとページをめくると、驚くなかれ、なんと白紙だった。

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カードが同封されていた。
私の誕生日を祝ってくれる内容で、遅れてごめんなさいと手書きで書いてあった。

この恋愛指南書の実態はメモ帳だった!!!
ルームメイト氏からのユーモアたっぷりのお誕生日プレゼントだったのだ。

驚いた!
笑った!
騙された!

コロンビア大卒のジャーナリストととお付き合いしても(誤解のないように:あくまでも妄想の段階!!)
ルームメイト氏のことはずっと大切にしようと思い、実態はメモ帳のEverything Men Know About Women『男が知っている女の全て』を胸に抱きしめた。

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『男が知っている女の全て』 アラン・フランシス著と題するジョークの効いたメモ帳だが、
真意は、男は女のことを全く知らない!真っ白!ということなのかもしれないと後で思った。