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どうやって忘れればいのだろう。 How Can I forget you?

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決して女性を愛することができないゲイのルームメイト氏を父親に選ぶことは我が身の不幸を招くことを実感した私は
男の知人に「新しい愛を探しているんだけど、誰かいたらよろしくね」と冗談の口調だが、100%本気で言った。
「どんな人を探しているの?」と聞かれた。
「ストレートの男性」と答えた。
知人の男性は思いっきり吹き出した。

ぶぅ〜〜〜。

知人の男性は私がゲイを好きなことは何となく知っているが、どの程度までかは知らない。

男性でゲイ以外の男性を希望。

これは受けをねらった訳でもなく、心から出た言葉なのに、通常、職業とか外見とか人種を言うのだろうが、
私にとって第一条件はストレートの男性である。

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ルームメイト氏と変わらずメールにテキストに電話にとコンタクトを取っているが、私の心は大きく変わった。
以前は「私のこと、もっと知って〜知って〜」な気持ちがあったので自分自身のことをたくさん書いた。

しかし、もう書かない。

私のことを知って嬉しいなんていう気持ちは彼には全くないことが分かったので書くのを止めた。
「今、私はココにいます」と彼を安心させたくて行った先で見知らぬ人にお願いしてケータイで私の写真を撮ってもらってルームメイト氏に送っていたが、それも止めた。
私の写真を受け取るよりも男の写真、それも裸の男の写真なら更に幸せ〜〜な人に送っても無駄なことが分かったからだ。

メールでもテキストでも真剣に答えるのを止めた。
同じ文章を綴る。

「今日はこんな人とデートしました。」
「わぁ、それは良かったね。楽しかったでしょう!!アナタが幸せなら私も幸せです」

「昨夜はこんなカップルと3Pしました」
「わぁ、それは良かったね。楽しかったでしょう!!アナタが幸せなら私も幸せです」

「お昼はこんな人とランチデートをしました」
「わぁ、それは良かったね。楽しかったでしょう!!アナタが幸せなら私も幸せです」

彼がデートした相手の話やセックスした相手の話を読むのも聞くのも辛い。
正直、涙が出る。

私がゲイメンが好きでゲイバーが好きと言って憚らないし実際そうだが、だから彼は私が恋人や夫を探すことに全く何も感じていないと思っているのだと思う。

今まではLOVE YOU!とうきうきしながら書いていたが、I LOVE YOUも書くのも止めた。
彼はI LOVE YOUと書いてくるが、マスターベーター(ストレートの男友達)が言った通り、
種類の違うI LOVE YOUなのだ。
彼からのI LOVE YOUの中身(恋愛ではないし、家族愛でも当然ない)を認識するのは本当に悲しく辛い作業である。

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地下鉄で、隣に座ったヒスパニックの若い両親と2〜3歳の女の子の家族。
母親がバックの中から手作りのサンドイッチを出して、夫に渡して、娘に食べさせた。
シンプルで質素だったが見るからに愛情いっぱいのサンドイッチだった。
娘はおしそうにサンドイッチをぱくついていた。
夫を見ると彼の肘は妻である胸の横に触れていたが、意識して触れていたわけでもなく自然にそうなっていた。

その様子を見て、私は涙を必死に堪えた。

ルームメイト氏とだったら絶対これはあり得ないことだからだ。
私の胸に触るなんて意識しないとできないことだろうし、彼は妻である女性が座っている場所に夫、男がいることを望んでいるのだ。私との間に子供が生まれても夫とともに育てたいと思うに違いない。

私の隣の家族の光景は極めて普通である。どこにでもいる若夫婦と子供の家族である。
しかし、普通なことなのに私にとっては普通には起こらない。
さらに人工的に努力しないといけない。

よりによって、どうしてゲイの男性なんか好きになったのだろう。
自然に妊娠できない我が身の不健康さも呪う。

***

カリフォルニア州が同性婚を合法化し、ルームメイト氏は夫探しをしている。

私はそんな彼に一枚の写真を送った。

ニューヨークタイムズのマガジンに今年の春、カリフォルニアよりも数年先に同性婚を認めたマサチューセッツ州の若いゲイの結婚について特集記事が掲載された。
その記事の写真である。下記参照。

ルームメイト氏はいたく気に入って、将来はこのようになるようにプリントアウトしてボードに貼ると言った。
そしてそのボードは彼の願いが将来現実になるように思い描いていることを貼るのだそうだ。

仲睦まじく料理をするゲイ・カップルの隣に私の写真と赤ちゃん(どこか雑誌から切り抜いて)を貼るとメールで書かれていた。そして、赤ちゃんの父親は自分じゃなくても誰もいい。
赤ちゃんが欲しくて母になりたいのが私の願いだから、現実になるように願うために貼ると書かれてあった。

そんなアナタだから好きになった。
どうやって忘れればいいのだろう。
気がつくとしゃくり上げて泣いていた。


ルームメイト氏の将来の希望は好きな男性との結婚生活とそして子供を持つことだ。そこに女性である私の役割は彼の中では何なんだろう? やはり子供の母・・・だけなのだろう・・・か? 認めるのが辛い(号泣)