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明るい家族計画・・・。

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発売日:12月14日(金曜日)3部構成で1部300円!
女の子が楽しめるセクシャルなニューヨークのエンタテイメントを紹介するコラムが今度はケータイで登場!!
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癌に冒されているとしても死に至ることはないと理解しているのだが、もしもを考えて辛くなった。
昨年、突然死で兄を亡くし、どんなに親不孝な娘でも親より一日も長く生きることが親孝行であることを
身をもって知り、それなのに、それなのに。
親より早く逝ってしまうことだけはどうしてもどうしても避けたい。

しかし、もし死ぬのであれば、最後に一目両親とルームメイト氏に会ってから死にたいと思った。
それも今直ぐに!

***

ルームメイト氏はプラクティカルな人である。
恋に生きているようで全くそうではないし、英語版のオネエ言葉を話すからナヨナヨしていてか弱いのかと思うが、
何歳までにコレを成し遂げるという人生のプランもしっかり持っている人である。

癌の疑いがあるくらいで飛行機代を無駄に出すよりも、6月にLAに来る事になっているのだから、
待てばいいと言うに違いない。

ジャスティンにテキストを送る。
ジャスティンの方が素直に何でも言えるのだ。
「もしも私が今週末にLAに行きたいって言ったらどうする? 迷惑? 忙しい?」
ジャスティンからすぐに返事が来た。
「日曜日は母の日だからマムと一緒にいるけど、それでも良ければ来れば」

ジャスティーーーン!
そう、ジャスティンならおいでよと言ってくれるのだ。

そうだ、今度の日曜日は母の日なのだ。
ジャスティン母息子は非常に仲が良い。
ドラマQAFではブライアンの母はゲイである息子を受け入れようとしなかったが、それは真実をベースにしていなと思う。我が子のことを否定して理解しない母がいるだろうか?
ジャスティンのお母さんもルームメイト氏のお母さんにも会ったが、ともに母息子の仲が良さそうであった。
ルームメイト氏のお母さんは「ゲイの男の子は美しい・・・」と言っていたくらいだ。

母の日・・・。
私は自分の母にはカードを既に送った。
私の人生において祝うことはあっても祝ってもらうことはないであろうの日だ。
虚しい。

「実は悲しいことが私の身に降り掛り、自分で対処できないくらい落ち込んでいます。
まだルームメイト氏にはテキストしてません。
ジャスティンとルームメイト氏の側にいたい。6月じゃ遅いかも・・・」とジャスティンにテキストを送る。
「来たいなら来なよ」と返事が来た。

肝心なルームメイト氏に、またまた伝えたいけど伝えられないでいた。
最悪の状況を彼に伝えたくないという気持ちでいっぱいになった。
明るい家族計画(コンドームの宣伝ではないが)を語り合って希望に満ちあふれた気持ちのままでお互いいられたら良かったのに。

***

「泣き疲れちゃった。毎日、悪いニュースばかり。今週末会いたいな。行ってもいい」と勇気を出してルームメイト氏にテキストを送る。
「泣き疲れた」と「悪いニュース」の二点で私の状況を察知してという願いを込めた。
彼の返事は予想通りの「スウィティー、6月はすぐよ。泣かないで」だった。

やっぱり。

ニューヨーク時間の深夜零時にジャスティンに電話をする。
ロサンゼルスは午後9時だ。

「ジャスティ〜〜〜ン」
「どうしたんだよ?」
「今、どこにいるの?」
「自分の部屋だけど・・・」
「ルームメイト氏は?」
「リビングルームだけど・・・」
「そっ。彼には聞かれたくないのよ」
「どうしたんだよ? 一体」
「私、癌かもしれないの・・・」
「冗談だろう?」
「ううん。本当・・・」
「癌っていっても悪性と良性があるじゃん」
「良性の腫瘍もあるんだけど、検査しないと分からないんだと思う」
「え〜〜? 場所は?」
「子宮・・・」
ジャスティンが絶句しているのが分かった。

「それで会いたいと思って・・・でも、でもルームメイト氏はプラクティカルな人でしょう。おいでとは言わない」
「俺に会いに来ればいいじゃん。ルームメイト氏じゃなくってさぁ」
「うん」
と言ったけど、ジャスティンにも会いたいがルームメイト氏にもっと会いたい。

「さっき、ルームメイト氏に言ったよ。メグミが来るかもって」
「えっ言ったの?」
「うん」
「そしたら?」
「ノーコメントだった・・・」
「何も言わなかったの?」
「うん」
「そ、そ、そ、それって酷くない?」
「ふ〜〜〜ん」

私がこんなに悩んでいるのに「きゃぁ〜、メグミが来るの?」の一言もないのだろうか?
最悪。

ジャスティンとの電話を切った後、ルームメイト氏へのテキストの内容を考える。
「ジャスティンに会いにLAに行きます。もしかして偶然に会うかもしれませんね」
「なんてあなたは酷い人なんでしょう。大嫌いです」
「口ばっかりで信用できません」
と、いかにルームメイト氏を傷つけるかに焦点を当てた内容を考えるが、彼を傷つけても何の得にもならない。

推測してもうらうという考えは通じないということを先日学んだばかりなのに、
また同じ過ちを繰り返している。
素直に書こう。
思っていることを、事実を書こう、伝えよう。

「ルームメイト氏。ごめんなさい。あなたの赤ちゃんを産むことができません。
癌の疑いがあると婦人科医から言われました。辛いです。私ではなく新しい女性を探してください。
あなたが恋しいです」と心にもないこともあるが(新しい女性の件である)書いて送った。

ルームメイト氏からのテキストがすぐに来た。

「悲しくて泣いています。母になりたいと言ってあなたに残酷な仕打ち。
何もしてあげられなくてごめんなさい。人生は美しく、辛いものですね。I LOVE YOU」

私のケータイの画面はポタポタ落ちて来る涙で濡れていた・・・。

***

コメントをありがとうございます。
お返事しなくてごめんなさい。明日にでもと思っていますので。

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