
***
カールくんとまたまたTherapyで会った。
首の噛み跡は生々しく、傷の周りは紫色とは言わないまでも変色してた。
ヨーハンは「オーバーリアクトだった」とテキストを送ってきただけで、謝罪の言葉すらなく、電話もないとカールくんは怒っていた。
恋愛関係のエキスパートでは全くない私だが、それでもカールくんに言った。
「別れたんだから会わない方がいいと思うよ。連絡は自分から絶対しないで、連絡が来ても無視するのが一番」
カールくんは「別れても会いたいって言われたから会っただけで・・・」と別れた後も会っていたのは相手のせいにしている。
自分だって、いざ別れたものの寂しいから会っていたのに・・・。
「別れたのに会いたいって言えば、喜んで会ってくれるのは、まだ気持ちが残っていているからでやり直せるって向こうは期待しちゃうんだよ。気持ちを弄ぶことになるんだから! またの鞘にもどって付き合うっていうなら話は別だけど、連絡して、仲直りのセックスをすればいいだけじゃない」と思っていることをはっきり言った。
いつも笑顔の彼の顔が真剣になっていた。
「また付き合うことはないし、会わないと思う。あんなサイコ!」
とカールくん。まだまだ怒っているようである。
***
自分から別れを告げたとしても急に寂しくなって、振った相手を恋しくなる気持ちは誰でもある。そして会って、やさしくされたら、誰でも期待してまう。
しかし、その気持ちを振り切らないとお互いのためにならない。
言うのは簡単だが、当事者になると非常に辛い。
ここ数年の最大の痛手は、イェール大卒の優秀な英語の先生に思いっきり
振られたことである。
「付き合わなくてもいいから、セックスだけしてぇ~」といわゆるニューヨークの高級ホテルのロビーで迫った!!あれから、3年の月日が経つ。
振られても友だちでいられるはずだと思っていたが、やはりそれは無理である。
今となっては断固として連絡を断ち切った彼に「やさしさ」を感じる。
(それにしても美化しているなぁ~(笑)
単に私と連絡を取るのが、恐ろしいだけかもしれないが・・・。)
変な思いやりで彼が私と会い続けていたら、私は期待しすぎて、欲望が膨れ上がり、自爆か、ヨーハンのように相手の首筋を噛み切っていたかもしれない。
連絡を取らないことも、ある意味、相手を思いやり、尊敬していることになると思う。
***
ところで、カールくんに私はLAでの熊さんバーに行って、非常に興奮したことを語っていた。
カールくんは「今夜は熊さんに会いに行こう!!」と突然、言い出した。
Therapyを後にして熊さんバーに出掛けた。カールくんは一度も行ったことはないし、熊さんはカールくんの好みではない。
理由は明確には言わなかったが、彼なりに気分を変えたかったのかもしれない。
ところで、熊さんとレザー着用のSM愛好者は重なることが多いと思うが、
毛むくじゃらだからSM好きになるわけでもなく、肌を露出するから、毛むくじゃらが目立ち、かつ、太っていると目につくのではないかと思う。
***
熊さんバーはチェルシーのはじの方の少々怖そうな場所にあった。
短パンにTシャツ姿の普通のおじさんが外に立っていて、話しかけてきた。
酷く酔っていて何を話しているかは不明だったが、カールくんに
「ブロージョブさせてくれ」とお願いしていたのははっきりと聞き取れた。
「うげ~~~」
すると全身刺青男がどこからか登場し、ドアの鍵を開けて、「10時オープンだから」と告げてお店の中に入っていった。
10時まで30分ある。
30分間、この酔っ払いおじさんと一緒にいるのは流石の私も遠慮どころか、
いたくなかったので、熊さんバーはまた次回ということになった。
いつかご報告したいと思う。
***
ストリートを歩きながら、首を噛むまねをした後、手についた血を見て驚くという冗談を何度も何度もカールくんと2人でしたが、冗談で笑えるうちは本当にいいと思った。

これがニューヨークの熊さんバーの外観であ~る!












