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『Deeeeep!New York! 〜林檎の芯〜』
菊楽 恵著
1050円(税込み)
合い言葉はLet’s Try! ニューヨークの明るく楽しい!エッチをあなたも体験してみよう!
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先日、お伝えした銀幕デビュー。
昨夜、果たしてきたのでご報告する。
アンソロジー・フィルム・アーカイヴの250名収容するだろうの一番大きいシアターで開催された。
客席は満員だった。

アンソロジー・フィルム・アーカイヴ。2nd St @ 2nd Ave.にある。
映画のタイトルはFROWNLAND。邦訳すれば何だろう。
FROWNLANDは合成語だが、Frownは名詞も動詞もあり、「眉をひそめる」「しかめ面」とか。
LANDといえば、ノーベル文学賞受賞詩人T.S. エリオットのThe Waste Landは『荒地』と邦訳されているので、『苦渋の地』ではどうだろう。でも、もっとク〜ルにするのであれば、『こまちゃう顔の地から来た男』とか。
主役はどもりの男性で、しゃべるのに苦労している。まさに、いつもFROWNしているのだ。
困った顔をしている。つらそうな顔をしている。
それに、彼の周囲の人間もあやしい人間ばかり。
貧乏人ばかり。
ストーリーについては、ツィン・ピィークスのニューヨーク身近版という説明が分かりやすいかもしれない。
もちろんのこと、ツィン・ピィークスとは全く違うのだが、そう言えばなんとなくFROWNLANDの”妙な感じ”が分かっていただけるだろう。
それにT.S. エリオットのThe Waste Land『荒地』は凡人な私には難解な詩であったが、人生とは空虚で辛いものだが、それでも生きて行く的な普遍性を感じたのだが、それをFROWNLANDでも感じたのだ。
ロニーにT.S. エリオットを意識したのかどうかは聞いてはいない。
事件があって解決するメリハリがはっきりしている分りやすいお話ではない。
難解なのは事実。
そういうのを分らないのは格好悪いねって言われてしまうのが怖くて、「あの映画良かったね」と
一般の人にも支持される傾向の映画とも言えるかもしれない。
ハンサムでない主役の男性のもてないであろうの後ろ向きな雰囲気とどうでもいい、いけていないファションと、
ねっとりした、ダメなところにやるせなさを感じだ。
***
ところで、Deeeeep!New York!菊楽恵流に語らせていただくと、全く重要なシーンではないのだが、
主演のDore Mann氏の全裸シャワーがあった!しかも全裸が映し出されていた!フルチン(Full チン)!
GO-GOボーイのパンツ越しのもっこりしか鑑賞していない私にはとって〜〜も刺激的であった。
上映後、彼と少しお話ししたのだが、”あなたの裸もソコも見ちゃっているのよねぇ〜私”って
思った私は……。そういう下世話なことを思うのが人間というものであろう〜。ねっ?
それにしても、そう思うのって私だけ?
実際の彼は、映画の人物と全く違って明るく、元気な方なので、演技ってすごいなぁ〜とは思わずにはいられない。
いつも思うのだが、俳優業というのは大変な商売(ビジネス)だと思う。私にはできない。

主演のDore Mann氏。彼の個性的な風貌と演技が、あなたをFrownlandの世界に誘う!
***
上映は35ミリフィルム。
スーパー16で撮影して、35ミリにトランスファーしたということだ。
「お金はどうしたの?」と思わずにはいられなかった。
ハリウッドでは湯水の如く使われる35ミリ・フィルムだが、インデペンデント・フィルムメーカーにとっては
一大事。それこそ清水の舞台から飛び降りる覚悟でするくらい高額なのである。
亜米利加なのでマウント・ラッシュモアから飛び降りる覚悟と言った方が的確かもしれない。
世界の映画祭でも35ミリしか受け付けないところがあり、資金繰りが大変なのだ。
事実、私は諦めて、上映が決まったとしてもビデオをも受け付ける映画祭しか応募しない(できない)。
ロニーに35ミリへのトランスファー代がいくらかかったのかを直撃した。
3万ドル(日本円では360万円くらいだろうか)をローンで借りたそうだ。
彼の意気込みは並々ならぬものだ。
SXSW映画祭(テキサス)では審査員賞を受賞し、幸先の良いスタートを切ったことことは確かだ。

監督のロニー(Ronald Bronstein)。亜米利加を代表するカルト画監督になる日も近いだろう。
***
ところで、銀幕に映写された私は……。
5秒!
顔はなし。後ろの頭と横顔が少々と鼻が少し。
ブスだから画面に堪えられなかったのか?
いや私の顔があまりにも個性的過ぎて主役を喰ってしまうからだろうという前向きな方向で考えることにしよう。
いやいや、背中で演技できる演技派というのが真実かもしれない。
背中で演技ができてこそ本格派ということだろう。
私も女優としての才能があるということか? (そいうことで落ち着こう〜)
ロニーは私の登場シーンを全面カット!と考えていたそうだが、シネマフォトグラファーの説得により、
日の目を見たとシネマフォトグラファーのショーン本人から聞かされ感涙した。
ありがとう!
さらに、5秒のシーンながら、日本語という特異性からか、テキサスの映画祭では笑いが出たと教えてくれて、
日本人に生まれて良かったと思った瞬間であった。
自らでっち上げた台詞だったが、既に記憶には無く、赤面!恥ずかしい部分を使われていたらどうしようかと
心配していたたが、「そうよ。全然暇なのよ」という毒のない台詞だった。
ホッと胸を撫で下ろしたのは言うまでもない。
それにズーズー弁のなまりは隠せずで、日本人が聞いたら笑っていただけると思う。
もしかして日本人がテキサスの映画祭にいたのかもね〜。
数人から「何て言っていたの?」と聞かれたが、「秘密」とわざと言ってみた。夢を持たせようと思う。
「オスカーに、ちょい役賞なんてのはないかなぁ〜。だったら私にもチャンスが」
と急に貪欲になってしまった一夜であった。
***

映画のタイトル:Frownland
監督:Ronald Bronstein
上映時間:106 minutes
フォーマット:35mm
オフィシャルサイトはこちら。
The South by Southwest Film Festival(映画祭)のサイトは こちら。